喪主と施主の違いとは?それぞれの役割と兼任する場合の注意点
- 葬儀・葬式の基礎知識
2026年1月30日

葬儀を執り行う際、「喪主」と「施主」という言葉を耳にすることがあります。多くの方は両者の違いを明確に理解していないまま、葬儀の準備を進めているのが現状です。喪主は故人を送り出す精神的な代表者として葬儀を取りまとめ、施主は葬儀費用を負担する経済的な責任者として実務を支えます。
本記事では、喪主と施主それぞれの具体的な役割と責任、決め方の基準、兼任する場合の注意点について詳しく解説します。
喪主と施主の基本的な役割と定義
葬儀において喪主と施主は、それぞれ明確に異なる立場と責任を担っています。両者の役割を正しく理解することで、葬儀の準備や進行をスムーズに進めることができます。
喪主の定義
喪主とは、遺族を代表して葬儀全体を執り仕切る責任者のことです。故人に最も近い立場の方が務めることが多く、葬儀の進行や参列者への対応など精神的な代表者としての役割を担います。
喪主は故人を送り出す心の代表として、弔問客への挨拶や感謝の意を述べること、僧侶との調整、葬儀の進行管理など、葬儀における中心的な立場となります。法的な義務はありませんが、社会的・慣習的に重要な役割を果たす存在です。
喪主の主な役割
喪主が担う主な役割は、葬儀の形式や内容の決定、葬儀社や僧侶との打ち合わせ、参列者への挨拶と対応です。葬儀の準備段階では、故人の遺志を尊重しながら葬儀の規模や形式を決定し、親族や関係者と調整を行います。
葬儀当日は、受付での挨拶、開式の挨拶、出棺時の挨拶など、さまざまな場面で参列者に対応します。また、香典返しの手配やお礼状の発送など、葬儀後の対応も喪主の重要な役割となります。
施主の定義
施主とは、「お布施をする主」という意味を持ち、葬儀の費用を負担し、金銭面で責任を持つ人のことです。喪主が精神的な代表者であるのに対し、施主は経済的な責任者として葬儀を支える立場にあります。
施主は葬儀における実務の代表として、費用の管理や支払い、契約の締結、経済的な調整など、葬儀の財政面を総括します。必ずしも喪主と別の人が務める必要はなく、現代では喪主と施主を兼任することが増えています。
施主の主な役割
施主の主な役割は、葬儀に関わる全ての費用の管理と支払いです。具体的には、葬儀社への費用の支払い、火葬場の利用料、棺や祭壇の費用、寺院や僧侶へのお布施、供花の手配、会場の使用料などを管理します。
また、葬儀社との契約交渉や見積もりの確認、費用の精算、香典の管理なども施主の重要な業務です。喪主を補佐する形で実務的な調整を行い、経済面での不安を取り除くことが施主の責務となります。
歴史的背景と役割の変遷
かつての日本では、喪主と施主は明確に分けられることが一般的でした。家督を継ぐ若い長男が喪主として葬儀を取りまとめ、叔父などの年長者が施主として金銭的な負担を担うという形式が多く見られました。
しかし、現代では家族構成の変化や核家族化、経済状況の変化により、喪主と施主を一人で兼任するケースが増えています。特に配偶者や子が葬儀の全責任を担うことが多くなり、役割分担よりも協力体制が重視されるようになっています。
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喪主の実務と手続き
喪主は葬儀の進行管理から参列者への対応まで、幅広い実務を担当します。それぞれの手続きを理解し、適切に対応することが求められます。
葬儀の取りまとめと進行管理
喪主は葬儀全体の進行を管理する責任者として、葬儀の形式や日程、規模を決定します。家族葬、一般葬、一日葬、直葬など、故人の遺志や家族の状況に応じて最適な葬儀形式を選択する必要があります。
葬儀社との打ち合わせでは、祭壇の種類や棺の選定、式場の手配、進行スケジュールの確認など、細かな内容を詰めていきます。僧侶との調整では、お経の種類や法話の内容、戒名の相談など宗教的な事項についても喪主が窓口となって対応します。
訃報連絡と参列者対応
喪主の重要な役割の一つが、訃報連絡と参列者への対応です。故人の親族、友人、勤務先など、連絡すべき方々のリストを作成し、葬儀の日時や場所、形式を伝えます。近年では電話だけでなく、メールやSNSを活用した連絡も一般的になっています。
葬儀当日は、受付での挨拶、弔問客への感謝の言葉、開式と閉式の挨拶、出棺時の挨拶など、さまざまな場面で参列者に対応します。遺族代表として適切な言葉を選び、故人への思いや感謝を伝えることが求められます。
遺体の安置と死亡届の手続き
故人が逝去された後、喪主は遺体の安置場所を決定し、手配する必要があります。自宅、葬儀社の安置施設、病院の霊安室など、状況に応じて適切な場所を選びます。安置期間中はドライアイスなどで適切に保存し、故人の尊厳を守ります。
また、死亡届の提出も喪主の重要な手続きです。死亡診断書または死体検案書を受け取り、死亡の事実を知った日から7日以内に市区町村役場へ提出する必要があります。多くの場合、葬儀社が代行してくれますが、喪主として内容を確認し、責任を持つことが大切です。
遺影や弔辞の準備
遺影は葬儀において故人を象徴する大切なものです。喪主は故人の写真の中から、表情が穏やかで鮮明なものを選び、葬儀社に依頼して遺影を作成します。近年ではデジタル写真の加工技術により、古い写真でも高品質な遺影を作成できるようになっています。
弔辞については、故人と特に親しかった方や関係の深かった方に依頼します。喪主は弔辞を読んでいただく方を選定し、事前に連絡を取って依頼します。弔辞の長さや内容について簡単な説明を行い、葬儀当日の進行がスムーズに進むよう調整します。
喪主の服装と挨拶マナー
喪主の服装は、男性の場合は黒の喪服に白いシャツ、黒のネクタイ、黒の靴が基本です。女性の場合は黒の喪服に黒のストッキング、黒の靴、控えめなアクセサリーが適切です。遺族の代表として、参列者よりも格式の高い正式な喪服を着用することがマナーとされています。
挨拶においては、簡潔で心のこもった言葉を選ぶことが大切です。故人の人となりや生前の思い出、参列者への感謝の気持ちを率直に伝えることで、温かみのある葬儀となります。挨拶の長さは2〜3分程度が適切で、事前に内容を整理しておくと当日に慌てずに済みます。
施主の実務と費用管理
施主は葬儀の経済面を担当し、費用の管理から支払いまで幅広い実務を担います。明確な費用管理とスムーズな精算が求められます。
葬儀費用の負担と精算管理
施主の最も重要な役割は、葬儀に関わる全ての費用を管理し、適切に支払うことです。葬儀費用には、葬儀社への基本料金、火葬料、式場使用料、飲食費、返礼品代、寺院へのお布施など、多岐にわたる項目があります。
費用の精算においては、事前に見積もりを取得し、内訳を詳細に確認することが大切です。追加料金の有無や支払いタイミング、キャンセルポリシーなども確認し、予期せぬ出費を避けるための準備を整えます。香典を葬儀費用に充当する場合は、受領額を正確に記録し、適切に管理します。
寺院や僧侶とのやり取り
施主は寺院や僧侶との窓口として、お布施の額や渡し方、法要の日程調整などを行います。お布施の金額は地域や宗派、葬儀の規模によって異なるため、事前に菩提寺や葬儀社に相談して適切な金額を確認します。
お布施は通夜や葬儀の読経、戒名授与などに対する感謝の気持ちを表すものです。奉書紙や白い封筒に包み、葬儀後に直接手渡すのが一般的です。お布施以外にも、お車代や御膳料などの心づけが必要になる場合もあるため、事前に準備しておくことが望ましいです。
葬儀社との契約と見積もり確認
施主は葬儀社との契約を締結し、見積もり内容を詳細に確認する役割を担います。葬儀プランの内容、含まれるサービスと物品、追加料金が発生する可能性のある項目、支払い方法と期限などを明確にしておくことが重要です。
契約書には、葬儀の日時、場所、プラン内容、総額、キャンセル規定などが記載されています。不明点があれば契約前に必ず確認し、口頭での約束も書面に残すことでトラブルを防ぐことができます。複数の葬儀社から見積もりを取得し、比較検討することも賢明な選択です。
供花や会葬者の手配
施主は供花の手配や順番の決定、会葬者の座席配置など、葬儀の細かな調整も担当します。供花は故人との関係性や社会的地位に応じて配置順を決めるため、親族間で事前に相談し、トラブルを避ける配慮が必要です。
また、遠方から参列される方のための交通手段や宿泊施設の手配、高齢者や体の不自由な方への配慮なども施主の役割に含まれます。葬儀当日の受付や案内、駐車場の手配など、参列者が快適に葬儀に参加できるよう細やかな気配りが求められます。
葬儀後の法要と年忌対応の役割
施主の役割は葬儀当日で終わりではありません。葬儀後の初七日、四十九日、一周忌、三回忌などの法要の手配と費用負担も施主の責任となります。各法要の日程調整、寺院との連絡、会場の手配、参列者への案内などを計画的に進めます。
法要の規模や形式は故人の遺志や家族の状況に応じて柔軟に決定し、無理のない範囲で故人を偲ぶ機会を設けることが大切です。
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喪主と施主の決め方と兼任の注意点
喪主と施主を誰が務めるかは、家族構成や経済状況、地域の慣習などさまざまな要素を考慮して決定します。適切な役割分担が葬儀の円滑な進行につながります。
喪主の決め方の基準
喪主は故人と最も近い関係にある人が務めることが一般的です。配偶者がいる場合は配偶者が喪主となることが多く、配偶者がいない場合や高齢などで務めることが困難な場合は、長男や長女などの子が喪主を務めます。
故人が遺言で喪主を指名している場合は、その意向を尊重することが望ましいです。また、喪主を務める能力や意欲、健康状態なども考慮し、親族間で話し合って決定することが円満な葬儀の実現につながります。未成年者や高齢者が喪主となる場合は、親族が補佐する体制を整えることが重要です。
施主の決め方の基準
施主は経済的に葬儀費用を負担できる立場の人が務めます。多くの場合、喪主と同一人物が施主も兼ねますが、喪主に経済的な負担能力がない場合や、喪主が高齢や病気などで実務を担うことが困難な場合は、別の親族が施主を務めることもあります。
例えば、故人の配偶者が高齢で喪主を務め、長男や長女が施主として経済面と実務面を担当するケースがあります。また、兄弟姉妹で費用を分担する場合は、代表者が施主となり、他の親族が支援する形を取ることもあります。
兼任のメリット
喪主と施主を兼任することには、いくつかのメリットがあります。まず、意思決定が迅速に行えるため、葬儀の準備や進行がスムーズになります。喪主と施主の間での連絡や調整が不要になるため、コミュニケーションの手間が省けます。
また、費用管理と葬儀内容の決定を一元的に行えるため、予算に応じた適切な葬儀プランを選択しやすいという利点もあります。現代の核家族化や少子化の状況では、一人で責任を持って葬儀を執り行う方が効率的な場合が多いです。
兼任する際の注意点
喪主と施主を兼任する場合、精神的な負担と実務的な負担の両方を一人で背負うことになります。故人を悼む悲しみの中で、葬儀の進行管理、参列者への対応、費用の管理、各種手続きなど、多岐にわたる業務をこなす必要があり、心身ともに大きな負担となります。
この負担を軽減するためには、親族や信頼できる友人に協力を依頼し、役割を分担することが重要です。受付や駐車場の案内、弔問客への対応など、喪主や施主でなくてもできる業務は他の人に任せ、喪主や施主は本来の役割に集中できる体制を整えることが望ましいです。
家族構成や宗派・地域習慣による違い
喪主と施主の決め方は、家族構成や宗派、地域の習慣によって異なります。例えば、浄土真宗では「喪に服す」という考え方がないため、喪主という言葉を使わず「施主」のみを用いる地域もあります。また、地域によっては長男が必ず喪主を務めるという慣習が残っている場合もあります。
核家族化が進んだ現代では、伝統的な決め方にこだわらず、実際に故人と親しく接していた人や、葬儀を執り行う能力のある人が喪主や施主を務めることが増えています。大切なのは、親族間で十分に話し合い、納得のいく形で役割を決定することです。
喪主と施主の費用・手続きの違い
喪主と施主では、担当する費用の範囲や手続きの内容が異なります。それぞれの責任範囲を明確にすることで、トラブルを防ぐことができます。
葬儀費用の内訳と施主の負担範囲
葬儀費用は大きく分けて、葬儀社への基本料金、式場使用料、火葬料、飲食接待費、返礼品代、寺院へのお布施などがあります。施主はこれらの費用を総合的に管理し、支払いの責任を負います。
葬儀社への基本料金には、祭壇、棺、遺影、受付用品、霊柩車、ドライアイスなどが含まれます。式場使用料は公営斎場か民間斎場かによって大きく異なり、火葬料も自治体によって金額が変わります。施主は事前に詳細な見積もりを取得し、予算内で適切な葬儀を計画することが求められます。
香典とお布施の扱い方の違い
香典は参列者から故人に供える金銭で、喪主が代表して受け取り、香典帳に記録します。受け取った香典は葬儀費用の一部に充当されることが一般的ですが、施主が費用を負担した後に精算する場合もあります。香典返しは、受け取った金額の3分の1〜半額程度を目安に準備します。
お布施は僧侶への謝礼で、施主が準備して渡します。金額は地域や宗派、葬儀の規模によって異なり、一般的には読経料、戒名料、お車代、御膳料などが含まれます。お布施は領収書が発行されないことが多いため、施主自身で記録を残しておくことが大切です。
役所手続きで喪主が行うこと
喪主は死亡届の提出をはじめとする役所での手続きを担当します。死亡届は医師が発行する死亡診断書とともに提出し、火葬許可証を受け取ります。この火葬許可証がなければ火葬を行うことができないため、重要な手続きです。
その他、喪主が行う主な手続きには、年金の受給停止、健康保険の資格喪失届、世帯主変更届、介護保険の資格喪失届などがあります。手続きには期限が設定されているものも多いため、リストを作成して計画的に進めることが望ましいです。多くの葬儀社が手続きのサポートを提供しているので、活用すると良いでしょう。
契約書確認と支払いタイミングのポイント
施主は葬儀社との契約書を詳細に確認し、不明点や疑問点を解消してから署名することが重要です。契約書には、プラン内容、含まれるサービスと物品、オプション料金、キャンセル規定、支払い方法と期限などが記載されています。
支払いのタイミングは葬儀社によって異なり、葬儀前に前払い、葬儀後に一括払い、分割払いなど、さまざまな方法があります。クレジットカードや葬儀ローンの利用が可能な葬儀社も増えています。支払い方法や期限を事前に確認し、無理のない支払い計画を立てることが大切です。
トラブル予防のためのチェックリスト
喪主と施主がスムーズに役割を果たすためには、事前のチェックリストが有効です。まず、葬儀の形式と規模を親族間で確認し、喪主と施主の役割分担を明確にします。次に、葬儀社の見積もりを複数取得し、内容を比較検討します。
契約前には、プラン内容と追加料金の有無、キャンセルポリシー、支払い方法を確認します。葬儀当日の進行スケジュールと役割分担を親族で共有し、万が一のトラブルに備えて連絡体制を整えます。葬儀後の手続きや法要の予定も事前に整理しておくことで、慌てることなく対応できます。
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まとめ
喪主と施主はそれぞれ明確な役割を持ち、協力して葬儀を執り行う重要な立場です。喪主は精神的な代表者として葬儀の進行を取りまとめ、施主は経済的な責任者として費用を管理します。
- 喪主は遺族の代表として葬儀全体を執り仕切り、参列者への対応や僧侶との調整を担当する
- 施主は葬儀費用を負担し、契約や支払いなど金銭面の実務を担う
- 喪主と施主は同一人物が兼任することも多いが、その場合は親族の協力が不可欠
- 役割分担を明確にし、事前の準備とチェックリストでトラブルを予防する
- 家族構成や地域習慣を考慮しながら、親族間で十分に話し合って決定することが大切
葬儀は故人を送り出す大切な儀式です。喪主と施主の役割を正しく理解し、親族や葬儀社と協力しながら、心のこもった葬儀を実現しましょう。不安なことがあれば、葬儀の専門家に相談することをおすすめします。
葬儀に関する役割や費用、手続きについて不安を感じている方は、明確な料金体系と充実したサポート体制を持つ葬儀社に相談することが重要です。ちゃんとしたお葬式では、必要なものが全て含まれた定額プランをご用意しており、参列者によって変動するおもてなし費用や式場利用料以外には追加料金を一切いただきません。喪主や施主としての不安を解消し、故人を心穏やかにお見送りいただけるよう、24時間365日体制で専門スタッフがサポートいたします。葬儀に関するご相談はこちらから無料でお問い合わせください。




