孤独死の葬儀は誰が行う?費用負担・手続き・遺体の引き取りについて解説
- 葬儀・葬式の基礎知識
2026年1月30日

孤独死が発見された際、遺族は突然の訃報とともに、葬儀の手配や費用負担といった現実的な課題に直面します。誰が葬儀を行うのか、費用は誰が負担するのか、そもそも遺体をどのように引き取るのかなど、通常の葬儀とは異なる複雑な手続きが発生します。
この記事では、孤独死における葬儀の実務について、発見から葬儀終了までの流れ、費用負担の原則、公的支援制度、そして事前の備えまで、実践的な情報を網羅的に解説します。
孤独死の発見から葬儀までの基本的な流れ
孤独死が発見された瞬間から、葬儀に至るまでには通常の葬儀とは異なる独特の手順があります。警察による検案や身元確認など、法的な手続きを経てからようやく遺体の引き取りが可能になります。
発見時の初動対応と連絡先
孤独死を発見した際の初動対応は極めて重要です。近隣住民や管理会社が異変に気づいた場合、まずは119番または110番へ通報します。救急隊や警察が到着すると、現場の安全確認と死亡の確認が行われます。
発見者が行うべき対応として、現場の状態を変えないことが原則です。遺体や部屋の状態を確認しようとして触れることは避け、専門家の到着を待つことが求められます。警察の現場検証が終了するまでは、部屋への立ち入りも制限されます。
警察は現場の状況を記録し、事件性の有無を判断します。この段階で身元確認も並行して進められ、室内の身分証明書や郵便物などから故人の特定作業が始まります。身元が判明した場合、速やかに親族への連絡が行われます。
警察の検案と身元確認の流れ
孤独死の場合、医師による検案が必須となります。病院で医師の管理下で亡くなった場合と異なり、自宅などで発見された遺体は法律上、異状死として扱われるためです。検案では死因の特定と死亡推定時刻の判断が行われます。
検案の結果、事件性が疑われる場合や死因が不明な場合には、解剖が実施されることもあります。解剖には遺族の同意が必要なケースと、司法解剖として同意なしで行われるケースがあります。検案料は25〜10万円程度かかります。解剖が行われる場合、費用は原則として公費負担ですが、地域や解剖の種類(行政解剖など)によっては遺族負担となるケースもあり、その場合は数万円から数十万円程度が発生します。
身元確認は身分証明書や指紋照合、歯型鑑定、DNA鑑定などの方法で行われます。発見が遅れて遺体の損傷が激しい場合や、身分を証明するものが見つからない場合は、確認作業に数日〜数週間を要することもあります。その間、遺体は警察指定の安置施設に保管されます。
遺体搬送と安置の手順
検案が終了すると、遺体は警察署や警察が指定する安置施設へ搬送されます。親族が判明している場合は、警察から連絡を受けた親族が遺体の引き取りを依頼されます。引き取りには本人確認書類と印鑑が必要です。
遺体を引き取る際には、あらかじめ葬儀社を決めておくとスムーズです。葬儀社は遺体の搬送から安置施設の手配まで一括して対応してくれます。安置先は自宅、葬儀社の安置施設、または提携している斎場などから選択できます。
自宅への安置を希望する場合でも、孤独死の状況によっては難しいケースがあります。特に発見が遅れて遺体の状態が良くない場合や、住宅環境が安置に適さない場合は、専用の安置施設を利用することになります。警察署での保管料は1泊あたり約2千円が相場であり、引き取りまでの日数が延びると保管料も増加します。
火葬許可証などの行政手続き
葬儀を行うには、市区町村役場への死亡届の提出と火葬許可証の取得が必要です。死亡届は死体検案書または死亡診断書とともに、故人の死亡地または本籍地の役所に提出します。提出期限は死亡を知った日から7日以内と定められています。
火葬許可証は死亡届を提出する際に同時に申請できます。この許可証がなければ火葬場で火葬を行うことができないため、葬儀の日程を決める前に必ず取得しておく必要があります。実務上は、葬儀社が死亡届の記載補助から提出、火葬許可証の受け取りまで代行してくれることが一般的です。
孤独死の場合に特に注意が必要なのは、死体検案書の取得です。検案を行った医師から発行されるこの書類は、死亡届の提出に不可欠です。死体検案書は原本を保管し、必要に応じて複数枚のコピーを取っておくことをおすすめします。保険金請求や相続手続きなど、葬儀後の各種手続きでも必要になるためです。
相談員が待機しています。
最短30分でお迎えに伺います。
ご葬儀のご依頼・ご相談はこちら
0120-43-5940
- 通話無料
- 相談無料
- 24時間365日対応
孤独死の葬儀の選択肢とそれぞれの特徴
孤独死における葬儀形式の選択は、遺族の状況や故人の遺志、予算などによって決まります。通夜や告別式を行わない直葬から、一般葬まで、さまざまな選択肢があります。
直葬の特徴と向いているケース
直葬は通夜や告別式を行わず、火葬のみを執り行う最もシンプルな葬送形式です。孤独死の葬儀では、遺族の負担軽減や費用の観点から、直葬を選択するケースが増えています。火葬場で簡単なお別れの時間を設け、読経なしで火葬を行うのが一般的です。
直葬が向いているケースとして、故人に身寄りが少ない場合、遠方の親族のみが対応する場合、経済的な理由で費用を抑えたい場合などが挙げられます。また故人の生前の意向で簡素な葬儀を希望していた場合にも適しています。
ただし直葬には注意点もあります。菩提寺がある場合、直葬では納骨を断られる可能性があります。事前に菩提寺へ相談し、直葬でも納骨可能か確認しておくことが重要です。また親族間で葬儀の簡略化について意見が分かれることもあるため、可能であれば事前に話し合っておくとよいでしょう。
火葬式の特徴と注意点
火葬式は直葬に近い形式ですが、火葬炉の前で僧侶による読経や焼香を行う点が異なります。通夜や告別式は行わないものの、宗教的な儀式を最小限取り入れたい場合に選ばれます。参列者は近親者のみに限定されることが多く、10名以下の小規模な葬送となります。
火葬式の流れとしては、安置施設または自宅から火葬場へ直接向かい、炉前で僧侶の読経を受けます。その後、棺を火葬炉へ納め、火葬終了後に骨上げを行います。所要時間は2〜3時間程度です。
火葬式を選択する際の注意点として、火葬場によっては炉前での読経スペースが限られている場合があります。また参列できなかった親族や知人から後日「せめてお別れをしたかった」という声が出ることもあります。火葬式を選ぶ場合は、事前に関係者へ連絡し、理解を得ておくことが望ましいでしょう。
家族葬の特徴と対応のポイント
家族葬は近親者や親しい関係者のみで行う小規模な葬儀形式で、通夜と告別式を1日で執り行う一日葬と、2日間かけて行う二日葬があります。孤独死であっても、故人との最期の時間をゆっくり過ごしたいと考える遺族が選択します。
家族葬のメリットは、参列者を限定することで故人とゆっくり向き合える時間が持てることです。形式にとらわれず、故人らしいお別れの場を演出することも可能です。一方で、参列を希望する知人や遠い親族への対応には配慮が必要です。
孤独死の場合、故人の交友関係を遺族が十分に把握していないこともあります。後日、葬儀を知った知人から連絡が来る可能性も考慮し、連絡先が分かる範囲で事前に案内をするか、葬儀後に報告の手紙を送るなどの対応を検討する必要があります。家族葬を選ぶ際は、誰をどこまで呼ぶかを明確にし、対外的な説明の準備をしておくことが円滑な進行につながります。
一般葬やお別れの場の特徴
一般葬は広く参列者を受け入れる従来型の葬儀形式です。孤独死であっても、故人が生前に地域や職場で広い交友関係を持っていた場合、遺族が一般葬を選択することがあります。通夜と告別式を行い、故人を知る多くの人々がお別れに訪れます。
一般葬のメリットは、故人を偲ぶ機会を広く提供できることです。参列者から故人の知られざる一面を聞くこともでき、遺族にとって慰めとなることもあります。また社会的な立場や職業によっては、一般葬が適切と判断される場合もあります。
ただし孤独死の場合、一般葬にはいくつかの課題があります。まず訃報を誰にどう伝えるかという問題です。故人の連絡先や交友関係を遺族が把握していないと、通知が行き届かない可能性があります。また費用面でも、参列者数の予測が難しいため、返礼品や料理の準備で負担が生じることがあります。一般葬を検討する際は、故人の交友関係を可能な限り調査し、葬儀社と綿密に打ち合わせを行うことが重要です。
宗教者を呼ぶ場合の手配と費用の考え方
葬儀に僧侶や神職、牧師などの宗教者を呼ぶかどうかは、故人や遺族の宗教観によって判断します。菩提寺との付き合いがある場合は、まずそちらに連絡して葬儀の依頼をします。菩提寺がない場合や宗派が不明な場合は、葬儀社を通じて僧侶の紹介を受けることもできます。
お布施の金額は地域や宗派、葬儀の規模によって異なりますが、一般的な目安として、通夜と告別式で15〜30万円程度、火葬式のみの読経で5〜10万円程度とされています。ただしお布施に定価はなく、寺院との関係性や地域の慣習によって変動します。
宗教者を呼ぶ際の注意点として、孤独死で発見が遅れた場合、遺体の状態によっては通常の葬儀形式が難しいこともあります。また親族が遠方にいる場合、日程調整が困難になることもあります。宗教者への依頼は葬儀の日程が決まり次第、速やかに連絡し、故人の状況を正直に伝えることが円滑な進行につながります。檀家になる必要のない僧侶派遣サービスもあり、選択肢として検討する価値があります。
葬儀費用と負担を軽くする方法
孤独死における葬儀費用は、通常の葬儀費用に加えて検案料や特殊清掃費用など、特有の出費が発生します。誰がどこまで負担するのか、費用を抑える方法はあるのか、公的支援は利用できるのかを理解しておくことが重要です。
葬儀にかかる主要な費用項目
葬儀費用は大きく分けて、葬儀一式費用、式場利用料、飲食接待費、宗教者へのお礼の4つに分類されます。葬儀一式費用には、棺、祭壇、遺影写真、遺体搬送、安置、納棺、火葬手続き代行などが含まれます。全国平均では約82万円とされています。
式場利用料は、公営斎場であれば5〜10万円程度、民営斎場では10〜30万円程度が目安です。飲食接待費は通夜振る舞いや精進落としの料理、返礼品などで、参列者数によって変動します。1人あたり5千円〜1万円程度を見込みます。
宗教者へのお礼であるお布施は、前述のとおり通夜と告別式で15〜30万円程度が一般的です。これらに加えて、孤独死特有の費用として、検案料、遺体保管料、特殊清掃費用、原状回復費用などが発生します。孤独死の葬儀では、通常の葬儀費用に20〜60万円程度の追加費用を見込んでおく必要があります。
直葬の費用目安と内訳
直葬は最も費用を抑えられる葬儀形式で、一般的な目安は10〜30万円程度です。具体的な内訳として、遺体搬送費が1万2千円〜1万5千円、安置費用が1日あたり5千円〜1万円、ドライアイスが1日あたり5〜1万円程度です。
棺の費用は3〜10万円程度で、素材や装飾によって幅があります。納棺や火葬手続き代行などの人件費が3〜5万円、骨壷や骨箱が1〜3万円程度です。火葬料金は自治体によって異なり、公営火葬場では無料〜5万円程度、民営では5〜15万円程度が相場です。
直葬を選択する際の注意点として、極端に安価なプランでは必要なサービスが含まれていない場合があります。特にドライアイスや安置日数の制限、搬送距離の制限などは、後から追加料金が発生しやすい項目です。直葬のプランを比較する際は、何が含まれているかを詳細に確認し、総額で判断することが重要です。
特殊清掃や遺品整理にかかる費用
孤独死で発見が遅れた場合、部屋の特殊清掃と原状回復が必要になることがあります。特殊清掃とは、遺体の体液や臭気、害虫などを専門的な技術と薬剤で除去する作業です。通常の清掃では対応できないため、専門業者への依頼が必須となります。
特殊清掃の費用は部屋の広さや汚染の程度によって大きく変動しますが、平均的には10〜50万円程度です。重度の汚染の場合は100万円を超えることもあります。作業内容には、体液の除去、消臭、消毒、害虫駆除、汚染された床材や壁紙の交換などが含まれます。
遺品整理の費用は部屋の広さによって異なります。賃貸物件の原状回復費用は平均で約38.9万円です。これらの費用は故人の遺産から支払うのが原則ですが、遺産が不足する場合は相続人が負担することになります。賃貸物件の場合、大家や管理会社への速やかな連絡と、費用負担についての協議が必要です。保証人がいる場合、その方への連絡も忘れずに行います。
公的支援や補助制度の利用方法
葬儀費用の負担を軽減する公的支援制度として、葬祭費と葬祭扶助があります。葬祭費は、故人が国民健康保険または後期高齢者医療制度に加入していた場合に支給されます。支給額は自治体によって異なりますが、国民健康保険では5万円程度、後期高齢者医療制度では3〜7万円程度が一般的です。
葬祭費の申請には、葬儀を行った事実を証明する書類(会葬礼状や葬儀社の領収書など)、故人の健康保険証、申請者の身分証明書と印鑑が必要です。申請先は市区町村役場の国民健康保険担当窓口で、申請期限は多くの自治体で死亡日から2年以内とされています。
葬祭扶助は生活保護制度の一環で、経済的に困窮している方が葬儀費用を負担できない場合に支給されます。支給上限は故人が12歳以上の場合で約20万円、12歳未満で約15万円が目安です。対象となる費用は検案料、遺体搬送費、火葬料、納骨料など最低限の葬送に必要なものに限られます。葬祭扶助は葬儀を行う前に申請する必要があり、葬儀後では原則として認められない点に注意が必要です。申請先は市区町村役場の福祉担当窓口または福祉事務所です。
葬儀費用を抑える具体的な方法
葬儀費用を抑えるための実践的な方法として、まず葬儀形式の選択があります。直葬や火葬式を選ぶことで、通夜や告別式にかかる費用を大幅に削減できます。また参列者を限定することで、飲食接待費や返礼品の費用も抑えられます。
葬儀社の選択も重要なポイントです。複数の葬儀社から見積もりを取り、サービス内容と料金を比較検討します。その際、プランに何が含まれているか、追加料金が発生する条件は何かを詳しく確認します。定額プランを提供している葬儀社であれば、予算管理がしやすくなります。
式場の選択では、公営斎場を利用することで式場利用料を抑えられます。ただし公営斎場は人気が高く、希望日に予約が取れないこともあるため、日程に柔軟性を持たせることが必要です。また葬儀に必要な物品についても、祭壇の花の種類や量、棺のグレード、返礼品の内容などを見直すことで費用を調整できます。葬儀社との打ち合わせでは、予算を明確に伝え、その範囲内でできる最善のプランを提案してもらうことが、後悔のない葬儀につながります。
相談員が待機しています。
最短30分でお迎えに伺います。
ご葬儀のご依頼・ご相談はこちら
0120-43-5940
- 通話無料
- 相談無料
- 24時間365日対応
遺族不在の孤独死での葬儀対応
親族が見つからない、または引き取りを拒否された場合、自治体が主導して葬儀を行います。このような場合の手続きや、身寄りのない方の葬送について理解しておくことが重要です。
自治体が行う引取葬の仕組み
身寄りがない、または親族が引き取りを拒否した場合、故人は行旅死亡人として扱われます。行旅死亡人とは、行き倒れや身元不明の死亡者を指す法律用語で、孤独死で引き取り手がいない場合もこの扱いとなります。この場合、発見地の市区町村が葬儀を執り行う責任を負います。
自治体が行う葬儀は、原則として直葬形式です。通夜や告別式は行わず、火葬と納骨のみの最低限の葬送となります。遺骨は自治体が管理する無縁仏の合葬墓や共同墓地に納骨されます。宗教儀式は通常行われませんが、自治体によっては簡単な読経を行う場合もあります。
費用は公費で賄われますが、故人に遺産がある場合は、後日その遺産から回収されます。親族が引き取りを拒否しても、相続権は放棄されないため、遺産がある場合は葬儀費用を請求される可能性がある点に注意が必要です。相続を完全に放棄するには、家庭裁判所での相続放棄の手続きが必要です。
葬儀代行サービスの内容と事例
近年、遺族に代わって葬儀を手配する葬儀代行サービスが注目されています。このサービスは、遠方に住む親族や高齢で葬儀の手配が困難な親族に代わって、葬儀社が全ての手続きを代行するものです。連絡を受けてから火葬、納骨まで一貫して対応します。
葬儀代行サービスの具体的な内容として、遺体の引き取り、安置、死亡届の提出、火葬許可証の取得、葬儀の執行、火葬、納骨までが含まれます。遺族は現地に足を運ぶことなく、電話やメールでの連絡と費用の支払いのみで葬儀を完結できます。
代行サービスを利用する際の注意点として、費用が通常より高額になることがあります。また遺族が一度も故人と対面しないまま火葬されることへの心理的な抵抗を感じる方もいます。代行サービスを検討する際は、できる限り故人との最後の対面の機会を設けられないか、葬儀社に相談してみることをおすすめします。リモートでの参列や、火葬前の写真や動画での報告など、離れていても故人を偲ぶ方法を提案してくれる葬儀社もあります。
遺体の火葬手続きと納骨の扱い
親族不在または引き取り拒否の場合でも、火葬は必ず行われます。火葬許可証の取得は自治体が代行し、公費で火葬が執行されます。火葬場は自治体が指定する公営火葬場が使用され、通常は最も基本的な火葬炉が割り当てられます。
火葬後の遺骨は、引き取り手がいない場合、自治体が一定期間保管します。保管期間は自治体によって異なります。この期間内に親族が名乗り出た場合は、遺骨を引き渡すことができます。保管期間が過ぎても引き取り手が現れない場合、無縁仏として合葬されます。
合葬とは、複数の故人の遺骨を一つの墓所に納める方法です。個別の墓石は設けられず、共同の納骨堂や合祀墓に納められます。一度合葬されると、後から個別に遺骨を取り出すことはできないため、もし将来的に親族が引き取りを希望する可能性がある場合は、保管期間内に連絡を取ることが重要です。
身元不明時の遺産管理と相続手続き
身元が判明しても親族が見つからない場合、故人の遺産は相続財産清算人が管理します。相続財産清算人は家庭裁判所が選任する専門家で、通常は弁護士や司法書士が就任します。この管理人が故人の財産を調査し、債権者への支払いや相続人の捜索を行います。
相続財産管理人の選任には費用がかかり、通常は20〜100万円程度の予納金が必要です。この費用は故人の財産から支払われますが、財産が少ない場合は申立人が負担することもあります。自治体が葬儀費用を立て替えた場合、相続財産から優先的に回収されます。
相続人の捜索は官報公告などを通じて行われますが、それでも見つからない場合、最終的に残った財産は国庫に帰属します。相続人の捜索には通常6か月〜1年程度の期間を要します。この期間中に相続人として名乗り出る場合は、戸籍謄本など親族関係を証明する書類を準備して家庭裁判所に連絡する必要があります。
縁故者探しや安否確認の方法
警察や自治体は、孤独死が発見された際に故人の縁故者を探すための調査を行います。まず部屋にある住所録、携帯電話の履歴、郵便物、年賀状などから関係者の情報を収集します。賃貸契約書に記載された緊急連絡先や保証人にも連絡を取ります。
戸籍を辿って親族を探す作業も行われます。本籍地の役所から戸籍謄本を取り寄せ、配偶者、子、親、兄弟姉妹の順に調査が進められます。住民票の除票からは最後の居住地が分かり、そこから親族の現住所を特定できることもあります。
SNSやインターネットを通じた情報収集も近年は活用されています。故人のアカウントから友人や知人を探し出し、連絡を取ることもあります。ただしプライバシー保護の観点から、自治体が行える調査には限界があります。もし自分が遠縁の親族として連絡を受けた場合、他に近い親族がいないか確認し、複数の親族で対応を相談することをおすすめします。一人で全てを抱え込む必要はありません。
孤独死を防ぐための事前準備と葬儀の備え
孤独死のリスクを減らし、万が一の際にも遺族の負担を軽くするためには、生前からの準備が有効です。葬儀の希望を明確にしておくことや、日常的な見守り体制を整えることが重要です。
生前の葬儀相談とエンディングノートの活用
生前に葬儀について考え、希望を明確にしておくことは、遺族の負担を大きく軽減します。葬儀社の多くは生前相談を受け付けており、費用や葬儀の内容について詳しく説明を受けられます。実際に式場を見学することもでき、具体的なイメージを持つことができます。
エンディングノートは、自分の終末期や死後の希望を書き留めておくノートです。葬儀の形式、呼んでほしい人、予算、宗教の希望などを記載します。また財産の一覧、重要書類の保管場所、デジタル機器のパスワードなども書いておくと、遺族が手続きを進めやすくなります。
エンディングノートの保管場所は、家族や信頼できる人に伝えておくことが重要です。書いただけで誰も見つけられなければ意味がありません。定期的に内容を見直し、希望や状況の変化に合わせて更新しておくことで、常に最新の情報を残すことができます。また可能であれば、葬儀の希望について家族と直接話し合っておくことが最も確実です。
互助会や生前予約のメリットと留意点
葬儀互助会は、月々数千円の掛金を積み立てることで、将来の葬儀費用を準備する仕組みです。加入者は契約した葬儀社で、積立金に応じたグレードの葬儀を受けられます。長期間かけて少額ずつ準備できるため、経済的な負担が分散されるメリットがあります。
生前予約は、生きているうちに葬儀の内容を決定し、契約しておく方法です。葬儀の形式、祭壇、棺、料理などの詳細を事前に選び、費用も明確になります。遺族は故人の意向に沿った葬儀を迷わず執り行うことができ、急な判断によるトラブルを避けられます。
ただし互助会や生前予約には注意点もあります。互助会は途中解約すると手数料がかかる場合があり、積立金が全額戻らないこともあります。また積立金だけでは葬儀費用の全額を賄えず、追加費用が発生することも一般的です。契約前に解約条件、追加費用の可能性、対応可能な葬儀内容を詳しく確認することが重要です。また引っ越しなどで対象地域外に移住した場合の取り扱いも事前に確認しておきましょう。
見守りサービスや安否確認の契約
孤独死の早期発見には、定期的な安否確認が有効です。自治体が提供する見守りサービスでは、民生委員や地域包括支援センターの職員が定期的に訪問します。緊急通報システムを貸与している自治体もあり、ボタン一つで通報できる装置を自宅に設置できます。
民間の見守りサービスも充実しています。センサーを使った安否確認では、室内の動きや電気・水道の使用状況を遠隔で監視し、異常があれば家族や管理会社に通知されます。定期的な電話による安否確認サービスもあり、オペレーターが決まった時間に電話をかけて健康状態を確認します。
配食サービスも見守りの一環として機能します。配達員が直接手渡しで食事を届けるため、毎日顔を合わせることで異変に気づきやすくなります。郵便局の見守りサービスでは、郵便配達員が月1回訪問して生活状況を確認し、報告書を家族に送るサービスもあります。見守りサービスは複数組み合わせることで、より確実な安否確認体制を構築できるため、本人の生活スタイルや予算に合わせて選択することをおすすめします。
地域や近隣との連携で孤独死を防ぐ方法
地域コミュニティとのつながりは、孤独死を防ぐ上で非常に重要です。町内会や自治会の活動に参加することで、日常的に顔を合わせる機会が生まれます。近隣住民と挨拶を交わす習慣をつけるだけでも、異変に気づいてもらいやすくなります。
地域のサロンや趣味の集まりに参加することも有効です。定期的に参加していた人が急に来なくなれば、仲間が心配して連絡を取ることが期待できます。ボランティア活動に参加することも、社会とのつながりを維持する良い方法です。
マンションやアパートに住んでいる場合、管理人や管理会社に緊急連絡先を登録しておくことが重要です。新聞がたまっている、郵便物があふれている、異臭がするなどの異変に気づいた際、連絡してもらえる体制を整えておきます。特に高齢者の一人暮らしの場合、定期的に安否を確認できる人を複数確保しておくことが、孤独死のリスクを大きく減らします。遠方の家族だけでなく、近くに住む知人や友人にも協力を依頼しておくとよいでしょう。
菩提寺や宗教者との事前調整
菩提寺との関係がある場合、普段から良好なコミュニケーションを保つことが重要です。法事などの際には積極的に連絡を取り、自分の終活について相談しておくと、いざという時にスムーズに対応してもらえます。葬儀の希望や予算についても、生前に住職と話しておくことができます。
菩提寺がない場合や、宗教にこだわりがない場合でも、葬儀の際に宗教者を呼ぶかどうかを決めておくと、遺族の判断が楽になります。無宗教で葬儀を行いたい場合は、その意向を明確に伝えておきます。宗派や宗教にこだわりがある場合は、具体的な宗派名を記録しておきます。
檀家になっている場合、離檀を検討することもあるかもしれません。その際は檀家を離れる意向を住職に伝え、離檀料や今後の供養について相談します。菩提寺との関係を整理する場合は、後々のトラブルを避けるため、丁寧に話し合いを重ねることが大切です。また新しい納骨先や供養の方法についても、生前に目処をつけておくと安心です。
相談員が待機しています。
最短30分でお迎えに伺います。
ご葬儀のご依頼・ご相談はこちら
0120-43-5940
- 通話無料
- 相談無料
- 24時間365日対応
まとめ
孤独死における葬儀は、発見から火葬までの手続き、費用負担、遺体の引き取りなど、通常の葬儀とは異なる複雑な課題を伴います。警察による検案と身元確認を経て、親族が判明すれば遺体の引き取りと葬儀の判断が求められます。
- 葬儀費用は原則として故人の遺産から支払われ、不足分は喪主となった親族が負担する
- 直葬であれば10〜30万円程度で葬儀を執り行うことができる
- 検案料や特殊清掃など孤独死特有の費用として20〜60万円程度を見込む必要がある
- 国民健康保険の葬祭費や生活保護の葬祭扶助など公的支援制度を活用できる
- 親族が見つからない場合は自治体が行旅死亡人として公費で火葬を行う
- 生前のエンディングノートや見守りサービスの利用で孤独死のリスクを減らせる
葬儀の形式や費用について事前に考えておくこと、そして日常的に社会とのつながりを維持することが、本人にとっても家族にとっても安心につながります。もし孤独死に直面した場合は、一人で抱え込まず、葬儀社や自治体の窓口に相談しながら、できる範囲で故人を送る方法を選択してください。
葬儀費用の不安解消と安心できる葬儀の実現には、明確な料金体系と充実したサポート体制の両立が求められます。ちゃんとしたお葬式では、必要なものが全て含まれた定額プランをご用意しております。参列者によって変動するおもてなし費用や式場利用料以外には追加料金を一切いただかず、明瞭な料金でご家族に寄り添います。大切な方とのお別れを心穏やかに迎えていただくため、葬儀に関するご相談はこちらから無料でお問い合わせください。




