家族葬の費用を安くする7つの方法|削れる項目と削れない項目
- 葬儀費用・相場
2025年12月1日

家族葬を検討されているご家庭にとって、この記事では、家族葬の費用を安くするための具体的な方法を7つご紹介し、削減できる項目と削減すべきでない項目を明確にお伝えします。費用を抑えながらも、故人を心から送り出せる家族葬を実現するために、ぜひ参考にしてください。
家族葬の費用基礎知識と相場
家族葬の費用を安くするためには、まず葬儀費用の基本的な仕組みと相場を理解することが重要です。家族葬といっても、その内容や規模によって費用は大きく変動します。ここでは、家族葬の定義から費用相場、そして費用の内訳まで詳しく解説します。
家族葬の定義と種類
家族葬とは、親族や親しい友人など限られた人数で執り行う小規模な葬儀のことを指します。明確な定義はありませんが、一般的には10名から30名程度の参列者で行われることが多く、故人との最後の時間を大切にゆっくりと過ごせる点が特徴です。
家族葬には主に以下のような種類があります。通常の家族葬は通夜と告別式の両方を行う形式、一日葬は通夜を省略して告別式のみを行う形式、火葬式(直葬)は宗教儀式を行わず火葬のみで故人を送る形式です。それぞれ費用や所要時間が異なるため、ご家族の希望や予算に応じて選択できます。
近年では価値観の多様化や高齢化社会の進展により、家族葬を選択する方が増加しています。大規模な葬儀よりも故人との時間を大切にしたい、経済的な負担を軽減したいというニーズが、家族葬の普及を後押ししています。
家族葬の平均費用と地域差
家族葬の平均費用は約60万円から80万円程度が一般的です。この費用には葬儀社へ支払う葬儀費用、宗教者へのお布施やお礼、会食や返礼品などの実費が含まれます。
地域によって費用相場には大きな差があります。都市部では式場使用料や人件費が高いため、費用が高額になる傾向があります。一方、地方では公営斎場の利用料が安価であったり、地域のつながりが強く互助会などの仕組みが機能していることもあり、比較的費用を抑えられるケースが多く見られます。
また、工夫次第で家族葬の費用を60万円程度に抑えることも十分可能です。公営斎場の利用や通夜の省略、祭壇の簡素化など、後ほど詳しく説明する方法を組み合わせることで、費用を大幅に削減できます。
葬儀費用の内訳
家族葬の費用は大きく分けて三つの要素から構成されています。どの部分でどれくらいの費用がかかるのかを理解することが、費用削減の第一歩となります。
主な費用内訳は以下の通りです。
| 費用項目 | 主な内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 葬儀一式費用 | 祭壇、棺、遺影、式場使用料、人件費、寝台車など | 20万円〜60万円 |
| 宗教費用 | お布施、戒名料、お車代、御膳料など | 10万円〜30万円 |
| 飲食接待費 | 通夜振る舞い、精進落とし、返礼品、香典返しなど | 5万円〜30万円 |
葬儀一式費用は葬儀社に支払う基本的な料金で、プランによって含まれる内容が異なります。宗教費用は宗教者へのお礼で、宗教や地域によって相場が大きく変動します。飲食接待費は参列者の人数によって大きく変わるため、家族葬では比較的抑えやすい項目です。
この三つの費用項目の中で、削減可能な部分と削減すべきでない部分を見極めることが、費用を安くしながら満足できる家族葬を実現するカギとなります。
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家族葬を安くする具体的な方法
家族葬の費用を抑えるには、どこにお金をかけ、どこを節約するかの判断が重要です。ここでは、実際に費用削減につながる具体的な方法を7つご紹介します。これらの方法を組み合わせることで、予算内で納得のいく葬儀を実現できます。
複数社で見積もりをとって比較する
葬儀費用を安くするための最も基本的で効果的な方法は、複数の葬儀社から見積もりを取って比較検討することです。同じ内容の葬儀でも、葬儀社によって料金設定が大きく異なるケースは珍しくありません。
見積もりを比較する際には、総額だけでなく各項目の詳細を確認することが重要です。基本プランに含まれている内容と、オプション扱いになる項目を明確に区別しましょう。例えば、ドライアイスや枕飾り、遺影写真の作成などが基本料金に含まれているか、別料金なのかで総費用は変わってきます。
最近ではインターネットで複数の葬儀社に一括見積もりを依頼できるサービスも登場しています。こうしたサービスを活用することで、時間をかけずに効率的に価格比較ができます。ただし、見積もりの段階では丁寧に対応してくれるか、質問に誠実に答えてくれるかといった葬儀社の姿勢も確認しましょう。
見積もり比較の際は、追加料金が発生する可能性についても必ず確認してください。火葬場までの距離が遠い場合の追加料金や、深夜・早朝の対応費用など、後から請求される項目がないかをチェックすることが大切です。
公営斎場や市営斎場を利用する
公営斎場を利用することで、式場使用料を大幅に削減できます。民間の葬儀会館と比較すると、公営斎場の使用料は半額以下になることも珍しくありません。自治体によっては数千円から数万円で利用できるところもあります。
公営斎場のメリットは費用の安さだけではありません。火葬場が併設されている場合が多く、移動の手間や費用が省けます。また、宗教や宗派を問わず利用できる点も特徴です。設備も近年リニューアルされた施設が多く、民間施設と遜色ない環境が整っています。
公営斎場を利用する際の注意点として、予約が取りにくいことが挙げられます。特に都市部では数日から1週間程度待つ必要があるケースもあります。また、居住地域の住民が優先されたり、利用料金が異なったりすることもあるため、事前に自治体に確認しておくことをおすすめします。
市民葬や区民葬といった制度を設けている自治体もあります。これらは自治体が葬儀社と提携して提供する低価格の葬儀プランで、公営斎場と組み合わせることでさらに費用を抑えることができます。
祭壇や備品を簡素化する
祭壇や装飾、備品の選択は費用削減の大きなポイントです。豪華な生花祭壇や大型の祭壇は見栄えが良いものの、費用も高額になります。家族葬であれば、小規模で簡素な祭壇でも十分に故人を偲ぶことができます。
生花祭壇を小さめにしたり、生花と造花を組み合わせることで、祭壇費用を数万円から十数万円削減できます。また、白木祭壇を選ぶことで、生花祭壇よりもさらに費用を抑えられるケースもあります。
その他の備品についても見直しの余地があります。棺は素材やデザインによって数万円から数十万円まで幅があります。布張りの棺よりもシンプルな桐の棺を選ぶことで費用を抑えられます。
ただし、費用削減を重視するあまり、故人を送るために必要最低限の備品や手続きまで省略することは避けるべきです。費用削減と故人への敬意のバランスを考えることが重要です。
通夜を省略し一日葬や直葬を選ぶ
通夜を省略して告別式のみを行う一日葬や、宗教儀式を行わない直葬を選択することで、大幅な費用削減が可能です。通夜を行わないことで、通夜振る舞いの飲食費も不要になります。
一日葬は通常の家族葬から通夜のみを省略した形式で、告別式はしっかりと行いたいという方に適しています。費用は通常の家族葬より20万円程度安くなることが一般的です。式の時間も短縮されるため、高齢の参列者への負担も軽減できます。
火葬式(直葬)は火葬のみを行う最もシンプルな形式で、費用は20万円から40万円程度に抑えられます。宗教儀式や告別式を行わないため、火葬場で最後のお別れをするという形になります。経済的な理由で葬儀費用を最小限にしたい方や、故人の遺志で簡素な送り方を希望する場合に選ばれています。
ただし、通夜や告別式を省略することで、親族や知人が故人との別れを惜しむ時間が限られてしまうという側面もあります。後々「もっとしっかり送ってあげればよかった」という後悔が残らないよう、ご家族でよく話し合って決めることが大切です。
会食や返礼品を見直して費用を抑える
会食や返礼品は参列者の人数に応じて費用が増えるため、家族葬では大きな削減が期待できる項目です。飲食接待費は葬儀費用全体の中でも調整しやすい部分といえます。
通夜振る舞いや精進落としの会食を省略したり、簡素化することで、数万円から十数万円の費用削減が可能です。会食を完全に省略する代わりに、折詰弁当とお茶だけを用意するという方法もあります。また、会食を行う場合でも、一人当たりの単価を抑えたメニューを選ぶことで費用を削減できます。
返礼品についても見直しができます。会葬御礼品は1,000円から2,000円程度の品が一般的ですが、家族葬では省略するケースも増えています。香典返しについても、即日返しにすることで後日の発送費用を削減できますし、金額を相場より抑えることも選択肢です。
ただし、会食や返礼品を省略する場合は、事前に親族に説明し理解を得ておくことが重要です。地域の慣習や親族の考え方によっては、省略することに抵抗を感じる方もいるため、トラブルを避けるためにも事前のコミュニケーションを大切にしましょう。
無宗教葬や宗教費用を抑える選択
宗教費用は葬儀費用の中でも大きな割合を占める項目のひとつです。仏教葬儀では僧侶へのお布施や戒名料が必要で、合計で15万円から40万円程度かかることが一般的です。この宗教費用を抑える方法もあります。
無宗教葬を選択することで、お布施や戒名料といった宗教費用を全額削減できます。無宗教葬は宗教儀式を行わず、故人の好きだった音楽を流したり、思い出のスライドショーを上映したりするなど、自由な形式で故人を送ることができます。
仏教葬儀を行う場合でも、戒名のランクを下げたり、院号を付けないことで費用を抑えられます。また、僧侶紹介サービスを利用することで、定額のお布施で依頼できるケースもあります。ただし、菩提寺がある場合は、無断で他の僧侶に依頼するとトラブルになる可能性があるため、必ず事前に相談しましょう。
宗教費用を抑える際の注意点として、将来の法要のことも考慮する必要があります。無宗教葬を選択した場合、四十九日や一周忌などの法要をどうするのか、お墓への納骨はどうするのかといった問題も出てきます。目先の費用削減だけでなく、長期的な視点で判断することが大切です。
葬儀費用の給付金や補助金を使用する
葬儀費用を抑えるために、給付金や補助金を活用することも有効な方法の一つです。特に、社会保険や健康保険に加入している場合、葬儀費用の一部が給付金として支給されることがあります。これを利用することで、家族葬の費用を大きく削減できる可能性があります。
例えば、健康保険に加入している場合、自治体によって金額が変わりますが、葬祭費として3万円~7万円が支給されます。この給付金は、被保険者が亡くなった場合に遺族が申請することで受け取ることができます。また、遺族年金を受け取る資格がある場合も、葬儀にかかる費用の一部を補助できるケースがあります。
さらに、自治体によっては、生活保護受給者や低所得者を対象にした葬儀扶助制度を設けているところもあります。この補助金を利用すれば、葬儀費用の一部または全額をカバーすることができる場合があります。対象となる条件や支給額は自治体によって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
給付金や補助金を活用する際は、申請に必要な書類や手続きについてしっかりと把握しておくことが大切です。手続きが遅れると給付金が受け取れなくなったり、必要な書類を提出し忘れたりすることがあります。また、支給される金額が予想以上に少ない場合もあるため、全額をカバーすることは難しいかもしれません。そのため、給付金や補助金は費用削減の一助として、他の方法と組み合わせて利用するのが効果的です。
給付金や補助金を使用することで、葬儀費用の一部がカバーされ、家族葬をより負担なく行うことが可能になります。経済的な負担を減らすために、これらの制度をうまく活用することを検討してみましょう。
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会場とプラン別に見る家族葬の費用比較
家族葬の費用は会場の選択や葬儀のプランによって大きく変動します。ここでは、さまざまな会場やプランごとの費用を比較し、それぞれの特徴と費用削減のポイントを詳しく解説します。自分の状況に合った選択をするための参考にしてください。
公営斎場と民間斎場の費用差
公営斎場と民間斎場では式場使用料に大きな差があります。この違いを理解することで、会場選びによる費用削減効果を最大化できます。
公営斎場の式場使用料は1日あたり数千円から3万円程度ですが、民間斎場は5万円から15万円程度かかることが一般的です。公営斎場の場合、自治体によっては、住民であればさらに割引料金で利用できる場合もあります。
| 項目 | 公営斎場 | 民間斎場 |
|---|---|---|
| 式場使用料(1日) | 数千円〜3万円 | 5万円〜15万円 |
| 火葬場 | 併設されている場合が多い | 別途移動が必要なことが多い |
| 予約の取りやすさ | 混雑していることが多い | 比較的予約が取りやすい |
| 設備 | シンプルだが必要十分 | 充実した設備が整っている |
民間斎場のメリットは、予約が取りやすいことや、設備が充実していることです。控室が広かったり、駐車場が完備されていたり、最新の設備が整っていることが多くあります。一方で、その分費用も高額になります。
公営斎場は時期によって予約が取りにくいというデメリットはありますが、費用面では圧倒的に有利です。特に火葬場が併設されている公営斎場を選べば、霊柩車での移動費用も削減できます。時間に余裕がある場合は、公営斎場を第一選択として検討することをおすすめします。
自宅葬と式場葬の費用比較
自宅葬は文字通り自宅で葬儀を行う形式で、式場使用料がかからないため費用を抑えることができます。ただし、自宅の広さや設備によっては実施が難しい場合もあります。
自宅葬では式場使用料が不要になるため、5万円から15万円程度の費用削減が見込めます。また、移動の手間や霊柩車の費用も削減できる可能性があります。故人が住み慣れた自宅で最後の時間を過ごせるという精神的なメリットもあります。
自宅葬を行う際の注意点として、十分なスペースが確保できるかどうかが重要です。祭壇を設置するスペースや、参列者が集まるスペースが必要になります。また、マンションやアパートの場合は、管理規約で葬儀が禁止されていないか、搬送経路に問題がないかを確認する必要があります。
式場葬は会場の設備や駐車場が整っているため、参列者にとっては便利です。式場使用料はかかりますが、自宅の準備や後片付けの手間がかからず、近隣への配慮も不要です。費用と利便性のバランスを考えて選択することが大切です。
火葬式(直葬)や一日葬の費用と内容
火葬式(直葬)と一日葬は、通常の二日間にわたる葬儀形式を簡略化したプランで、大幅な費用削減が可能です。それぞれの内容と費用を詳しく見ていきましょう。
火葬式(直葬)は通夜や告別式を行わず、火葬のみで故人を送る最もシンプルな形式です。費用は20万円から40万円程度が一般的で、葬儀費用を最小限に抑えたい方に選ばれています。火葬場での最後のお別れの時間は限られていますが、故人の遺志で簡素に送ってほしいという場合や、経済的な理由で費用を抑える必要がある場合に適しています。
一日葬は通夜を省略し、告別式と火葬を一日で行う形式です。費用は50万円から60万円程度で、通常の家族葬よりも10万円から30万円ほど安くなります。告別式はしっかりと行うため、故人との別れの時間を大切にしながら費用を抑えられるバランスの良い選択肢といえます。
火葬式(直葬)や一日葬を選ぶ際の注意点として、親族や知人への事前説明が重要です。特に高齢の親族の中には、通夜や告別式を省略することに抵抗を感じる方もいます。後々のトラブルを避けるために、事前によく話し合い、理解を得ておくことが大切です。
人数別の費用目安と節約ポイント
家族葬の費用は参列者の人数によっても変動します。人数別の費用目安を把握し、それぞれの規模に応じた節約ポイントを押さえましょう。
| 参列者数 | 費用目安 | 主な節約ポイント |
|---|---|---|
| 5名以下 | 20万円〜40万円 | 火葬式(直葬)や小規模式場の利用、会食の省略 |
| 10名前後 | 40万円〜60万円 | 公営斎場の利用、簡素な祭壇、会食の簡素化 |
| 20名前後 | 60万円〜80万円 | 一日葬の選択、返礼品の見直し |
| 30名以上 | 80万円〜100万円 | 会食の単価抑制、香典の受け取り |
参列者が5名以下の小規模な葬儀では、火葬式(直葬)や自宅葬を選択することで20万円から40万円程度に費用を抑えられます。会食や返礼品も最小限で済むため、全体的に費用を削減しやすい規模です。
参列者が10名から20名程度の場合は、公営斎場を利用し、祭壇や備品を簡素化することで費用を抑えられます。この規模であれば会食もアットホームな雰囲気で行えるため、料理の内容を工夫することでコストを削減できます。
30名以上になると一般的な葬儀に近い規模になりますが、それでも一日葬を選択したり、香典を受け取ることで費用負担を軽減できます。人数が多い場合は香典収入も見込めるため、実質的な負担額は抑えられる可能性があります。
補助金や制度で家族葬の費用を安くする
葬儀費用を抑えるために、公的な補助金や制度を活用することも有効な方法です。知らないと損をする制度も多いため、利用できるものがないか必ず確認しましょう。ここでは主な補助金制度と申請方法について詳しく解説します。
健康保険や国民健康保険の葬祭費給付
健康保険や国民健康保険に加入していた方が亡くなった場合、葬祭費として3万円から7万円程度の給付金を受け取ることができます。これは故人が加入していた保険制度によって金額が異なり、国民健康保険では5万円、協会けんぽや組合健保では5万円から7万円程度が一般的です。
葬祭費給付を受けるためには、葬儀を行った日から2年以内に申請する必要があります。申請先は故人が加入していた健康保険の保険者で、市区町村役場や健康保険組合の窓口で手続きを行います。申請には葬儀を執り行ったことを証明する書類として、葬儀の領収書や会葬礼状などが必要です。
この給付金は申請しないと受け取れないため、忘れずに手続きを行うことが重要です。自動的に支払われるわけではないので、葬儀後に必ず申請することを覚えておきましょう。
後期高齢者医療制度に加入していた方の場合も、同様に葬祭費の給付があります。金額は自治体によって異なりますが、3万円から7万円程度が一般的です。手続き方法も国民健康保険と同様に、市区町村の窓口で申請します。
葬祭扶助や生活保護利用時の対応
生活保護を受給している方が亡くなった場合、あるいは葬儀を行う遺族が生活保護を受給している場合は、葬祭扶助という制度を利用できます。これは最低限の葬儀費用を自治体が負担する制度です。
葬祭扶助制度を利用すると、火葬や遺体搬送、納骨など最低限必要な費用を自治体が支給してくれます。支給額は自治体や状況によって異なりますが、おおむね20万円前後が上限となっています。
葬祭扶助を受けるためには、葬儀を行う前に福祉事務所に申請し、承認を得る必要があります。葬儀後の申請では認められない場合もあるため、必ず事前に相談することが重要です。申請の際には生活保護受給証明書や、故人との関係を証明する書類などが必要になります。
葬祭扶助で行える葬儀は直葬など最もシンプルな形式に限られます。豪華な祭壇や会食などは含まれませんが、故人を尊厳を持って送るために必要な最低限の内容は保障されています。経済的に困窮している場合は、この制度の利用を検討しましょう。
税金や相続での費用控除の活用方法
葬儀費用は相続税の計算において、遺産総額から控除できる場合があります。相続税が課税される可能性がある場合は、この控除を活用することで税負担を軽減できます。
相続税の計算で控除できる葬儀費用には、葬式費用、火葬費用、遺体搬送費用、お布施や戒名料などが含まれます。一方で、香典返しや法要の費用、墓石や仏壇の購入費用は控除対象外となります。控除を受けるためには、領収書やレシートをしっかりと保管しておくことが必要です。
所得税の医療費控除に葬儀費用は含まれませんが、故人の治療費や入院費で未払いのものがあれば相続財産から控除できる場合があります。税理士に相談することで、適切な控除を受けられるようにしましょう。
市民葬や区民葬といった自治体の制度を利用すると、通常よりも低価格で葬儀を行うことができます。自治体が提携している葬儀社を通じて、決まったプランを利用する仕組みで、費用は20万円から40万円程度に抑えられることが多いです。利用条件や手続き方法は自治体によって異なるため、市区町村の窓口に問い合わせてみましょう。
申請手続きと必要書類の流れ
各種補助金や給付金を受け取るためには、適切な手続きと必要書類の準備が不可欠です。手続きの流れを事前に把握しておくことで、スムーズに申請できます。
葬祭費給付の申請に必要な書類は以下の通りです。
- 葬祭費支給申請書(各保険者の窓口で入手)
- 故人の健康保険証
- 葬儀の領収書または会葬礼状
- 申請者の本人確認書類
- 申請者の口座情報がわかるもの
- 故人と申請者の関係を証明する書類
申請の流れは、まず必要書類を揃えて、故人が加入していた健康保険の窓口に提出します。申請が受理されると、通常1ヶ月から2ヶ月程度で指定した口座に給付金が振り込まれます。
申請期限は葬儀を行った日から2年以内ですが、忘れないうちに早めに手続きすることをおすすめします。申請書類に不備があると再提出が必要になり、時間がかかることもあるため、事前に窓口で必要書類を確認しておくと安心です。
葬祭扶助の場合は、葬儀前に福祉事務所に相談し、必要性が認められれば承認を受けます。承認後は指定された葬儀社と連携して葬儀を進めることになります。費用は自治体から直接葬儀社に支払われる仕組みです。
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家族葬を安くする際の注意点とトラブル回避
家族葬の費用を削減することは重要ですが、後悔やトラブルを避けるためには注意すべきポイントもあります。ここでは、費用を抑える際に気をつけるべき点と、よくあるトラブルを回避する方法について詳しく解説します。
追加費用が発生しやすいケース
葬儀の見積もりを受け取った際に提示される金額は基本的なプランの料金であり、実際には追加費用が発生して総額が高くなるケースが少なくありません。追加費用が発生しやすい項目を事前に把握しておくことが重要です。
ドライアイス、遺体保全処置などは日数が延びるほど追加費用が発生します。特に公営斎場の予約が取れずに葬儀まで数日待つ場合、ドライアイスの追加費用が1日あたり1万円前後かかることがあります。
火葬場までの距離が遠い場合も、追加料金が発生することがあります。基本プランに含まれている移動距離を超えると、1キロメートルあたり数百円から千円程度の追加料金がかかることがあります。また、深夜や早朝の遺体搬送が必要な場合も、時間外料金として数万円追加されることがあります。
参列者が予定より多くなった場合も、会場の広さ、会葬礼状の数などで追加費用が発生します。事前に参列予定人数を正確に伝え、変更があった場合はすぐに葬儀社に連絡することが大切です。
宗教者へのお礼や心付けなども、見積もりには含まれていない費用です。お布施や戒名料の相場を事前に確認し、予算に含めておくことで、想定外の出費を避けられます。
見積もりで必ず確認すべき項目
葬儀社から見積もりを受け取ったら、総額だけでなく内訳を詳しく確認することが重要です。不明な項目や疑問点があれば、遠慮せずに質問しましょう。
見積もりで確認すべき主な項目は以下の通りです。
- 基本プランに含まれるサービスと物品の詳細
- オプション扱いになる項目とその費用
- 人数の変更があった場合の追加料金
- キャンセル料の規定
- 支払い方法と支払い時期
- 追加費用が発生する可能性がある項目
- 火葬料や式場使用料が含まれているか
- ドライアイスや遺体保全処置の日数と追加料金
見積書に「一式」と書かれている項目は、具体的に何が含まれているのかを必ず確認してください。曖昧な表記のままにしておくと、後から「これは含まれていない」というトラブルになる可能性があります。
また、見積もりの有効期限も確認しておきましょう。葬儀まで日数が空く場合、見積もり時の金額が保証されるのかどうかを明確にしておくことが大切です。
複数の葬儀社から見積もりを取る際は、同じ条件で比較できるように、参列予定人数や希望する内容を統一して伝えることがポイントです。これにより、正確な価格比較ができます。
葬儀社との契約時にチェックすること
葬儀社と正式に契約する前に、契約内容を十分に理解し、納得した上で署名することが重要です。急な不幸で気持ちが動転している中でも、契約内容は冷静に確認しましょう。
契約書には実施する葬儀の内容、費用の総額、支払い方法、キャンセル規定などが記載されています。特にキャンセル料については、いつからどの程度の費用が発生するのかを明確に確認してください。万が一のトラブルに備えて、契約書のコピーを必ず受け取り保管しましょう。
契約後に内容を変更したい場合の対応方法や追加費用についても、事前に確認しておくことが大切です。葬儀の規模や内容は状況によって変わることもあるため、柔軟に対応してくれる葬儀社を選ぶことも重要なポイントです。
支払い方法についても確認が必要です。一括払いだけでなく、分割払いやクレジットカード払いに対応しているか、手数料はかかるのかなどを事前に把握しておきましょう。香典を費用に充てる予定の場合は、支払い時期を相談できるかも確認してください。
担当者の連絡先や24時間対応の有無も重要です。葬儀当日までに疑問や不安が生じた際に、すぐに相談できる体制が整っているかを確認しましょう。
遺族や参列者への配慮と社会的影響
家族葬の費用を抑えることは大切ですが、極端な削減は遺族の心情や参列者への配慮を欠く結果になることもあります。費用と心情のバランスを考えることが重要です。
通夜や告別式を省略したり、会食をなくしたりする場合は、事前に親族に説明し、理解を得ておくことが必要です。特に高齢の親族の中には、伝統的な葬儀形式を重んじる方もいます。突然簡素な葬儀を行うと、後から不満や非難の声が上がる可能性があります。
費用削減のために最低限の葬儀にする場合でも、故人の尊厳を損なわないよう配慮することが大切です。棺や遺体の保全に関わる部分は削減しすぎないようにしましょう。
家族葬は親族や親しい友人のみで行うため、葬儀に呼ばなかった方への対応も考える必要があります。後日、故人の友人や知人から「なぜ知らせてくれなかったのか」という声が上がることもあります。事後報告の方法やタイミングを考え、丁寧な対応を心がけましょう。
香典を受け取るかどうかも慎重に判断してください。香典辞退とした場合は費用負担が増えますが、参列者への気遣いの意味もあります。一方、香典を受け取る場合は香典返しの費用も考慮する必要があります。費用面と社会的な慣習の両面から判断しましょう。
まとめ
家族葬の費用を安くするためには、複数の葬儀社から見積もりを取って比較することや、公営斎場を利用すること、祭壇や備品を簡素化すること、通夜を省略する一日葬や直葬を選ぶこと、会食や返礼品を見直すこと、無宗教葬で宗教費用を抑えること、そして補助金制度を活用することなど、様々な方法があります。
費用を抑える際には、削減できる項目と削減すべきでない項目を見極めることが重要です。祭壇や会食、返礼品などは削減可能ですが、火葬料や遺体保全、最低限の人件費などは削減すべきではありません。また、見積もりの内容を詳しく確認し、追加費用が発生する項目を事前に把握しておくことで、予想外の出費を避けられます。
家族葬の費用削減は経済的なメリットがある一方で、親族や参列者への配慮も忘れてはいけません。故人を心から送り出し、後悔のない葬儀にするために、費用と心情のバランスを大切にしながら、自分たちに合った葬儀の形を選択してください。
葬儀費用の不安解消と安心できる葬儀の実現には、明確な料金体系と充実したサポート体制の両立が求められます。ちゃんとしたお葬式では、必要なものが全て含まれた定額プランをご用意しており、参列者によって変動するおもてなし費用や式場利用料以外には、追加料金を一切かけずにお葬式ができます。大切な方とのお別れを心穏やかに迎えられるよう、明瞭な料金でご家族に寄り添います。葬儀に関するご相談は、こちらから無料でお問い合わせいただけます。


