香典のお札の向きはどっち?正しい入れ方と包み方マナーを徹底解説

  • 香典

2025年12月1日

香典のお札の向きはどっち?正しい入れ方と包み方マナーを徹底解説

葬儀や通夜に参列する際、香典を用意する場面は誰にでも訪れます。しかし、香典袋にお札を入れる向きや包み方について正確に理解している方は意外と少なく、マナー違反にならないか不安を感じることも多いのではないでしょうか。本記事では、香典のお札の正しい向きや入れ方、中袋の有無による包み方の違い、新札と旧札の使い分けなど、香典に関するマナーを詳しく解説します。

香典のお札の入れ方

香典袋にお札を入れる際には、いくつかの基本的なルールがあります。これらのマナーは故人への敬意や遺族への配慮を示すものであり、間違えると失礼にあたる可能性があります。まずは、香典のお札の入れ方における基本的なポイントを理解しておきましょう。お札の向きや状態、枚数など、細かな点まで気を配ることが大切です。

封筒の表側に対して「裏側・下向き」に入れる

香典に入れるお札は、香典袋の表側に対して肖像画が裏向き・下向きになるように入れるのが基本的なマナーです。具体的には、中袋の表面に対してお札の肖像画が印刷されていない面(裏面)を向け、さらに肖像画が下にくるように配置します。これは「悲しみで顔を伏せている」という表現とされています。

この向きにする理由には、もうひとつ「不幸が繰り返されないように」という願いも込められています。お祝い事の場合は肖像画を表向き・上向きにするのが一般的ですが、香典では全く逆の向きにすることで、慶事と弔事を明確に区別しているのです。

また、この向きに揃えることにより、中袋から取り出した時にすぐに金額が見え、ご遺族の確認の手間を減らすという現実的な意味もあります。

なお、法要など忌明け後の儀式では、お札の向きが異なる場合もあります。葬儀や通夜とは異なり、法要では肖像画を表向きにすることもあるため、参列する儀式の種類によって適切な向きを確認することが大切です。地域や宗派によっても細かな違いがあるため、不安な場合は事前に親族や葬儀社に確認すると安心です。

新札と古すぎる札は避ける

香典には新札を使用しないのがマナーとされており、これは「不幸を予期して準備していた」という印象を与えないための配慮です。新札はあらかじめ銀行で用意する必要があるため、それを使うと「訃報を予期していた、待っていた」と受け取られかねません。そのため、通常使用しているお札を用意するのが適切です。

ただし、手元に新札しかない場合は、一度折り目をつけてから使用することで対応できます。お札を半分に折って折り目をつけるだけで、新札の印象を和らげることができます。一方で、破れていたり汚れがひどかったりする古すぎるお札も避けるべきです。故人への敬意を欠くと受け取られる可能性があるため、適度に使用感のあるきれいなお札を選びましょう。

最近では新札を避ける習慣について寛容になってきている地域もありますが、基本的なマナーとして覚えておくことをおすすめします。特に年配の方が多い場合や格式を重んじる家庭では、従来のマナーを守ることが無難です。迷った場合は、軽く折り目をつけた新札を用意しておけば、どのような場面でも対応できるでしょう。

奇数枚にする

香典に入れるお札の枚数は奇数にするのが一般的なマナーです。日本の慶事や弔事では、奇数が縁起が良いとされる文化があります。これは「割り切れない数」として、関係が途切れないことを願う意味が込められています。

具体的には、1万円を包む場合は1万円札1枚、3万円なら1万円札3枚、5万円なら1万円札5枚というように奇数枚で用意します。ただし、2万円を包む場合は例外的に1万円札2枚でも許容されることが多く、地域によっては偶数でも問題ないとする考え方もあります。また、5千円を包む場合は5千円札1枚でも構いませんし、千円札5枚でも問題ありません。

枚数を奇数にすることは絶対的なルールではありませんが、伝統的なマナーとして知られているため、可能な限り奇数枚になるよう配慮すると良いでしょう。特に格式を重んじる葬儀や、年配の方が多い場合には、このような細かな配慮が評価されることもあります。

同じ額面でそろえる

複数枚のお札を入れる場合は、必ず同じ額面のお札で揃え、すべて同じ向きに整えて入れることが重要です。たとえば3万円を包む場合は1万円札3枚、5千円を包む場合は千円札5枚というように、できるだけ同じ額面のお札で統一します。異なる額面のお札を混在させると、見た目が雑然とし、礼を欠いた印象を与えかねません。

お札の向きを揃えることも重要なポイントです。すべてのお札の肖像画が同じ方向を向くように揃え、裏向き・下向きの状態で重ねて入れます。向きがバラバラだと、受け取った側が確認する際に戸惑いますし、マナーを知らない印象を与えてしまいます。香典袋から取り出したときに美しく見えるよう、細心の注意を払いましょう。

また、お札を入れる前には、折れ曲がりやシワがないか確認し、できるだけきれいな状態に整えておくことが大切です。複数枚のお札の端を揃えて重ね、中袋にスムーズに収まるように配慮しましょう。このような細かな配慮が、故人への敬意と遺族への思いやりを示すことにつながります。

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香典の包み方

香典の包み方は、香典袋の種類や中袋の有無によって異なります。正しい包み方を理解しておくことで、マナーに沿った美しい仕上がりになります。ここでは、中袋がある場合とない場合、奉書紙を使う場合など、状況別の包み方を詳しく解説します。それぞれの手順を理解し、実際に香典を用意する際に役立ててください。

中袋がある場合

市販の香典袋には中袋(内袋)が付属していることが多く、この場合は中袋にお札を入れてから外袋で包みます。まず、中袋の表面に金額を記入し、裏面には住所と氏名を記入します。金額は「金壱萬円」「金参萬円」のように旧字体の漢数字を使うのが正式ですが、最近では算用数字でも許容されることが増えています。

次に、お札を中袋に入れます。前述の通り、お札の肖像画が中袋の表面に対して裏向き・下向きになるように配置します。複数枚のお札を入れる場合は、向きを揃えて重ねてから入れましょう。中袋の封は、のり付けする必要はありません。封をしないのが一般的ですが、地域によってはのり付けや封シールを使うこともあるため、迷った場合は地域の習慣に従うと良いでしょう。

中袋を外袋に入れる際は、中袋の表面が外袋の表面と同じ向きになるように入れます。中袋の文字が正しく読める向きで外袋に収め、外袋の上下の折り返しを整えます。このとき、下側の折り返しが上にくるように重ねるのが弔事のマナーです。

中袋がない場合

簡易的な香典袋や地域によっては、中袋がない香典袋を使用することもあります。この場合は、外袋に直接お札を入れることになりますが、基本的な向きのルールは変わりません。お札の肖像画が香典袋の表面に対して裏向き・下向きになるように入れます。

中袋がない場合でも、お札を半紙や奉書紙で包んでから外袋に入れると、より丁寧な印象になります。半紙でお札を包む際は、お札を中央に置き、下側、左側の順に折り、さらに右側、上側の順に折りたたみます。

中袋がない香典袋を使用する場合は、金額や住所を香典袋の裏面に直接記入することになります。市販の香典袋には記入欄が印刷されていることが多いので、その欄に丁寧に記入しましょう。記入欄がない場合は、裏面の左下に小さく住所、氏名、金額を記入します。筆ペンや毛筆を使用し、薄墨で書くのが正式なマナーです。

奉書紙で包む場合

奉書紙は最も格式の高い香典の包み方であり、特に重要な関係性の方や目上の方への香典に使用されます。奉書紙は白色の上質な和紙で、市販の香典袋よりも丁寧な印象を与えることができます。奉書紙でお札を包む際は、まず半紙でお札を包み、その上から奉書紙で包むという二重の包み方をします。

具体的な手順としては、まず半紙を横長に広げ、お札を中央よりやや左寄りに置きます。お札の向きは肖像画が下向きになるように配置します。次に、左側の半紙をお札の上に折り重ね、続いて右側を折り重ねます。その後、下側を折り上げ、最後に上側を折り下げて半紙での包みを完成させます。

半紙で包んだお札を、さらに奉書紙で包みます。奉書紙は表面がなめらかな方を外側にして使用します。奉書紙を広げ、中央よりやや下に半紙包みを置き、左側、右側の順に折り重ねます。次に下側を折り上げ、最後に上側を折り下げます。この際も、下側の折り返しが上にくるように重ねるのが弔事のマナーです。奉書紙の折り目はきれいに揃え、丁寧に仕上げることが大切です。

外袋の閉じ方

香典袋の外袋を閉じる際には、上下の折り返しの順序が非常に重要です。弔事の場合は、必ず下側の折り返しを先に折り上げ、その上に上側の折り返しを重ねます。これは「悲しみが流れていくように」という意味が込められており、慶事とは逆の折り方になります。慶事では「喜びを受け止める」という意味で上側を先に折りますので、間違えないよう注意が必要です。

外袋の折り返しは、しっかりと重なるように折り込みます。緩く折ると開いてしまう可能性があるため、丁寧に折り目をつけながら閉じましょう。市販の香典袋には封シールが付属していることもありますが、基本的には使用しなくても問題ありません。ただし、郵送する場合や中身が出ないよう確実に封をしたい場合は、封シールを使用しても構いません。

外袋を閉じた後は、全体の形を整えます。香典袋がきれいな長方形になるよう、折り目を指で軽く押さえて形を整えましょう。水引がある場合は、水引の位置を正しい位置に戻し、全体のバランスを確認します。最後に袱紗に包む前に、表書きや名前が正しく書かれているか、お札の向きが正しいかを再度確認すると安心です。

袱紗の包み方

香典は袱紗に包んで持参するのが正式なマナーであり、袱紗を使用することで香典袋を汚れや折れから守るとともに、礼儀正しい印象を与えることができます。袱紗には風呂敷タイプと挟むタイプがありますが、風呂敷タイプの方がより格式が高いとされています。弔事では紺色、グレー、緑色などの寒色系の袱紗を使用します。紫色の袱紗は慶弔両用で使えるため便利です。

風呂敷タイプの袱紗で香典を包む手順は、まず袱紗をひし形に広げ、中央に香典袋を置きます。次に右側の布を香典袋の上に折り重ね、続いて下側、上側の順に折ります。最後に左側を折り重ね、余った部分を裏側に折り込んで完成です。弔事では右側から包み始めるのがポイントです。これは慶事とは逆の順序になります。

挟むタイプの袱紗は、香典袋を挟むだけなので簡単に使用できます。ただし、挟むタイプでも開く方向に注意が必要です。弔事の場合は左開きになるように挟みます。袱紗に包んだ香典は、受付で渡す直前に取り出します。袱紗から取り出した香典袋は、相手から見て表書きが読める向きにして、両手で丁寧に渡しましょう。

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香典を渡すときのマナー

香典の準備ができたら、次は渡し方のマナーも理解しておく必要があります。受付での渡し方だけでなく、香典袋の書き方や金額の相場、郵送する場合の注意点なども知っておくと安心です。ここでは、香典を渡す際に押さえておくべき重要なマナーを詳しく解説します。

香典の書き方

香典袋の表書きは、宗派によって異なります。最も一般的なのは「御霊前」で、通夜や葬儀の際に幅広く使用できます。ただし、浄土真宗では「御仏前」を使用するのが正式です。神道では「御玉串料」や「御榊料」、キリスト教では「御花料」を使用します。宗派が不明な場合は「御霊前」を使用すれば、ほとんどの場合で問題ありません。

名前は表書きの下部中央に、フルネームで記入します。筆ペンや毛筆を使用し、薄墨で書くのが正式なマナーです。薄墨を使うのは「涙で墨が薄まった」という悲しみの気持ちを表現するためです。ただし、最近では濃い墨でも許容されることが多く、特に中袋の住所や金額は濃い墨で書いても問題ありません。

夫婦で参列する場合は、夫の名前のみを記入するのが一般的です。ただし、夫婦ともに故人と親しかった場合は、夫の名前の左側に妻の名前を添えることもあります。会社や団体で包む場合は、代表者の名前を中央に書き、その左側に「外一同」と記入するか、全員の名前を連名で記入します。連名の場合は3名程度までが見やすく、それ以上の場合は別紙に全員の名前を記入して中袋に同封します。

香典の金額相場

香典の金額は、故人との関係性や自分の年齢、地域の習慣によって異なります。一般的な相場を理解しておくことで、適切な金額を包むことができます。以下の表は、関係性別の香典金額の目安をまとめたものです。

故人との関係20代30代40代以上
祖父母1万円1~3万円3~5万円
両親3~10万円5~10万円10万円以上
兄弟姉妹3~5万円5万円5~10万円
叔父叔母1万円1~3万円3~5万円
友人・知人5千~1万円5千~1万円5千~1万円
職場関係5千円5千~1万円1万円
近所の方3千~5千円3千~1千円3千~1万円

上記の金額はあくまで目安であり、地域や家族の習慣によって異なる場合があります。また、4万円や9万円など、「死」や「苦」を連想させる金額は避けるのが一般的です。金額に迷った場合は、親族や同僚と相談して揃えることも一つの方法です。特に職場関係では、部署やグループで金額を統一することが多いため、事前に確認しておくと良いでしょう。

また、故人が若い場合や突然の訃報の場合は、やや多めに包む傾向があります。一方で、経済的な事情がある場合は、無理のない範囲で心を込めて包むことが大切です。香典は金額の多寡よりも、故人を偲ぶ気持ちが重要であることを忘れないようにしましょう。

受付での渡し方

葬儀や通夜の会場に到着したら、まず受付で香典を渡します。受付では、袱紗から香典を取り出し、相手から見て表書きが読める向きに直してから渡します。このとき「この度はご愁傷様でございます」「心よりお悔やみ申し上げます」といった言葉を添えるのが丁寧です。大きな声ではなく、落ち着いたトーンで述べましょう。

香典を渡す際は、袱紗を開いて香典袋を取り出し、袱紗の上に香典袋を置いて両手で差し出すのが最も丁寧な渡し方です。その後、自分で袱紗をたたんで持ち帰ります。挟むタイプの袱紗の場合は、取り出した香典袋を両手で持ち、袱紗は自分で持ったままにします。

受付がない場合や、家族葬など小規模な葬儀の場合は、ご遺族に直接渡すこともあります。その場合も同様に、袱紗から取り出して丁寧に渡しましょう。また、通夜と葬儀の両方に参列する場合は、香典はどちらか一方で渡せば問題ありません。一般的には通夜で渡すことが多いですが、都合に応じてどちらでも構いません。

郵送する場合

遠方で参列できない場合や、葬儀が家族のみで行われる場合は、香典を郵送することもあります。香典を郵送する際は、現金を直接封筒に入れるのではなく、現金書留を使用するのが正しい方法です。香典袋に入れた状態で現金書留の封筒に入れ、郵便局の窓口から送ります。

香典を郵送する際は、お悔やみの手紙を添えるのが丁寧です。手紙には、訃報を知った経緯、参列できないことへのお詫び、故人への思い出や感謝の気持ち、遺族への励ましの言葉などを簡潔に綴ります。便箋は白無地または淡い色のものを使用し、薄墨で書くのが適切です。封筒も白無地のものを選びましょう。

郵送する際の注意点として、香典はできるだけ早く送ることが大切です。訃報を知ってから1週間以内には届くようにしましょう。送り先は、葬儀会場ではなく喪主の自宅宛にします。葬儀の前後は遺族が忙しいため、葬儀後数日経ってから届くようにすると配慮が行き届いています。また、郵送した後は、電話やメールで送った旨を伝えておくと親切です。

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まとめ

香典のお札は、肖像画を裏向き・下向きにして入れるのが基本的なマナーです。これには悲しみで顔を伏せるという意味や、不幸が繰り返されないようにという願いが込められています。新札は避け、やむを得ない場合は折り目をつけてから使用し、複数枚入れる際は必ず同じ向きに揃えましょう。

香典の包み方は、中袋の有無や奉書紙を使うかどうかで異なりますが、いずれの場合も丁寧に扱うことが大切です。外袋を閉じる際は、下側の折り返しを先に折り上げ、その上に上側を重ねる弔事の折り方を守りましょう。袱紗に包んで持参し、受付では相手から見て表書きが読める向きにして両手で渡すのが礼儀です。

香典の金額は故人との関係性や年齢によって異なりますが、心を込めて包むことが最も重要です。参列できない場合は現金書留で郵送し、お悔やみの手紙を添えるとより丁寧な印象になります。地域や宗派による違いもあるため、不安な場合は事前に確認し、マナーを守って故人を偲び遺族に寄り添う気持ちを大切にしましょう。

香典のマナーを知ることで、参列者として故人を偲ぶ気持ちを適切に表現できます。そして、いずれ訪れる大切な方とのお別れに備え、葬儀についても考えておくことが重要です。葬儀費用の不安解消と安心できる葬儀の実現には、明確な料金体系と充実したサポート体制の両立が求められます。ちゃんとしたお葬式では、必要なものが全て含まれた定額プランをご用意しており、参列者によって変動するおもてなし費用や式場利用料以外には、追加料金を一切かけずにお葬式ができます。大切な方とのお別れを心穏やかに迎えられるよう、明瞭な料金でご家族に寄り添います。葬儀に関するご相談は、こちらから無料でお問い合わせいただけます。

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