数珠の持ち方・使い方は?宗派別の違いと忘れた時の対処法
- 葬儀・葬式のマナー
2026年3月25日

突然の訃報を受け、葬儀に参列することになったとき、「数珠ってどうやって持つのが正しいの?」と戸惑った経験はありませんか。周囲の目が気になり、間違った持ち方をしていないか不安になる方も少なくありません。実は数珠の持ち方には基本的なルールがあり、さらに宗派によって作法が異なることをご存知でしょうか。
この記事では、数珠の正しい持ち方の基本から宗派別の違い、そして万が一忘れてしまった場合の対処法まで詳しく解説します。
数珠の持ち方の基本
数珠は仏式の葬儀や法要において、故人への敬意と祈りを込めるための大切な仏具です。正しい持ち方を知っておくことで、厳粛な場面でも自信を持って参列できるようになります。まずは宗派を問わず共通する基本的な作法から確認していきましょう。
基本姿勢としての数珠の持ち方
数珠の持ち方で最も基本となるのは、左手で持つことです。仏教では左手は「不浄の手」、右手は「清浄の手」とされており、数珠を左手に持つことで自らの不浄を清める意味があります。これは宗派に関係なく共通する基本作法ですので、まずこの点をしっかり覚えておきましょう。
立っているときや座っているときなど、合掌をしていない場面では、数珠を左手首にかけるか、左手で軽く握るように持ちます。房は下に垂らすのが基本です。ぶらぶらと振り回したり、ポケットに無造作に入れたりすることは避けてください。数珠は単なるアクセサリーではなく、祈りを込める神聖な仏具として丁寧に扱うことが求められます。
利き手と数珠の持ち方の扱い
「左利きの場合は右手で持ってもいいの?」という疑問を持つ方もいらっしゃいます。結論から申し上げると、利き手に関係なく数珠は左手で持つのが正式な作法です。これは実用的な理由ではなく、先ほど述べた仏教的な意味合いに基づいています。
ただし、合掌の際には両手を合わせますので、その時点で左右どちらの手も使うことになります。普段の生活で左利きであっても、数珠の持ち方については右利きの方と同じ作法で問題ありません。焼香の際に香をつまむのは右手ですので、左手に数珠を持っておくと動作がスムーズになるという実用面もあります。
数珠の種類と持ち方の違い
数珠には大きく分けて「本式数珠」と「略式数珠」の2種類があります。それぞれの特徴を理解しておくと、購入時や持ち方の参考になります。
本式数珠と略式数珠の違い
| 種類 | 玉の数 | 特徴 | 使用場面 |
|---|---|---|---|
| 本式数珠 | 108玉が基本 | 宗派ごとに形状が異なる | 自分の宗派の葬儀・法要 |
| 略式数珠 | 22〜54玉程度 | 宗派を問わず使用可能 | 他宗派の葬儀・一般参列 |
本式数珠は108個の主玉(おもだま)で構成されており、これは人間の煩悩の数を表しています。宗派によって二重にして使うものや、特殊な形状のものがあります。一方、略式数珠は玉の数が少なく、どの宗派の葬儀に参列しても使えるため、一般の方には略式数珠がおすすめです。
焼香時の数珠の使い方の基本
焼香を行う際の数珠の扱い方も押さえておきましょう。焼香台に向かう前から数珠は左手に持っておきます。焼香台の前に立ったら、まず遺族に一礼し、次に遺影に向かって一礼します。
焼香の際は、右手で香をつまみ、左手は数珠を持ったまま自然に添えます。香を額の高さまで押しいただくかどうかは宗派によって異なりますが、左手の数珠の位置は変わりません。焼香を終えたら合掌し、このとき数珠を両手にかけます。最後に再び遺影と遺族に一礼して席に戻ります。
次の章では、各宗派ならではの数珠の特徴と持ち方について詳しく見ていきます。ご自身やご家族の宗派を確認しながら読み進めてください。
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宗派別の数珠の持ち方
日本の仏教には多くの宗派があり、それぞれが独自の教えや作法を持っています。数珠においても、形状や持ち方に違いがあることをご存知でしょうか。ここでは代表的な5つの宗派における数珠の特徴と正しい持ち方を解説します。
曹洞宗
曹洞宗は禅宗の一派で、坐禅を中心とした修行を重視する宗派です。曹洞宗の数珠は「看経念珠(かんきんねんじゅ)」と呼ばれ、108玉の本式数珠を使用するのが正式とされています。
曹洞宗の数珠の持ち方は比較的シンプルです。合掌の際は、数珠を二重にして左手の親指と人差し指の間に挟み、右手を合わせます。房は下に垂らし、静かに合掌し、心を落ち着けて祈りを捧げるのが曹洞宗らしい作法です。
真言宗
真言宗は弘法大師空海によって開かれた宗派で、密教の教えを伝えています。真言宗の数珠は「振分念珠(ふりわけねんじゅ)」と呼ばれ、108玉に加えて親玉や四天玉などで構成される荘厳な形状が特徴です。
真言宗の数珠は両手にかけて持つのが正式な作法です。具体的には、数珠を二重にし、両手の中指にかけます。房は両手の甲側に垂らすのがポイントです。合掌した状態で数珠をこすり合わせ、音を出すこともあります。これは煩悩を払い清める意味があるとされています。真言宗の方は、この独特の持ち方を覚えておくとよいでしょう。
天台宗
天台宗は最澄によって開かれた宗派で、比叡山延暦寺を総本山としています。天台宗の数珠は「平玉念珠(ひらだまねんじゅ)」と呼ばれ、主玉が平たい形状をしているのが特徴です。
天台宗の数珠の持ち方は、人差し指と中指の間に数珠をかけ、そのまま合掌します。親玉を上にして、房は手前に垂らします。108玉の本式数珠を二重にして使う場合もあり、その際も基本的な持ち方は同じです。天台宗では数珠をこすり合わせる作法は一般的ではありませんので、静かに合掌して祈りを捧げます。
浄土宗
浄土宗は法然上人によって開かれた宗派で、「南無阿弥陀仏」の念仏を唱えることを重視しています。浄土宗の数珠は「日課念珠(にっかねんじゅ)」と呼ばれ、二つの輪が交差した独特の形状をしています。これは念仏の回数を数えるために工夫された形です。
浄土宗の数珠の持ち方はやや複雑です。二連の輪を両方の親指に掛けて合掌します。房は手前に垂らし、合掌した手の下から見えるようにします。日常的に念仏を唱える際には、輪を動かして回数を数えることもあります。浄土宗の方は、この独特の数珠の形と持ち方に慣れておくことが大切です。
浄土真宗
浄土真宗は親鸞聖人によって開かれた宗派で、阿弥陀如来の本願力による救いを説いています。浄土真宗の数珠は「門徒念珠(もんとねんじゅ)」とも呼ばれ、蓮如結びという独特の房の結び方が特徴です。
浄土真宗の数珠の持ち方手順
- 数珠を二重にする
- 両手を合わせ、親指と人差し指の間に数珠をかける
- 房を下に垂らし、合掌した手の下に見えるようにする
- 数珠をこすり合わせたり、音を出したりしない
浄土真宗では、数珠は念仏の回数を数えるためではなく、仏様への敬意を表すために持つものとされています。そのため、数珠を持っていなくても問題ないという考え方もありますが、やはり持参するのが一般的なマナーです。
宗派ごとの作法を完璧に覚える必要はありませんが、自分の宗派の持ち方だけでも把握しておくと安心です。次の章では、葬儀や法要など具体的な場面での数珠の使い方について解説します。
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場面別の数珠の持ち方と使い方
数珠は葬儀だけでなく、さまざまな仏事の場面で使用する機会があります。それぞれの場面に応じた適切な作法を知っておくことで、どのような状況でも慌てずに対応できるようになります。ここでは代表的な4つの場面における数珠の使い方を具体的に説明します。
焼香
葬儀や法要で最も数珠を意識する場面が焼香です。焼香には立礼焼香、座礼焼香、回し焼香など複数の形式がありますが、数珠の基本的な扱い方は共通しています。
焼香台に向かう際は、数珠を左手に持ったまま歩きます。焼香台の前に着いたら、まず遺族席に向かって一礼し、次に祭壇(遺影)に向かって一礼します。焼香を行う際は、右手で抹香をつまみ、香炉にくべます。この間、左手は数珠を持ったまま自然な位置に置いておきます。
焼香を終えたら合掌します。このとき略式数珠であれば両手にかけ、本式数珠であれば宗派に応じた持ち方で合掌します。合掌は3〜5秒程度が目安で、長すぎても短すぎてもいけません。合掌を解いたら再び遺影と遺族に一礼し、静かに席に戻ります。
法要
四十九日法要や一周忌、三回忌などの法要では、読経の間も数珠を手にしていることが多くなります。法要中の数珠の扱い方について確認しておきましょう。
法要が始まる前から数珠は左手に持っておきます。僧侶の読経が始まったら、合掌して数珠を両手にかけます。読経中ずっと合掌していると疲れてしまいますので、適度に手を下ろしても構いません。その際は数珠を左手に移し、膝の上に置くようにします。
法要中の数珠の扱い方
- 読経中の合掌時:両手にかけて持つ
- 合掌を解いたとき:左手で持ち、膝の上に置く
- 焼香のとき:左手に持ったまま移動する
- 法要終了後:左手に持つか、数珠袋にしまう
法要では長時間にわたって数珠を手にしていることになりますので、持ち方を意識しつつも無理のない姿勢を保つことが大切です。
参拝時
お寺や仏壇への参拝時にも数珠を使う機会があります。お墓参りの際にも数珠を持参すると、より丁寧な参拝となります。
お寺の本堂で参拝する際は、まず軽く会釈してから本堂に入ります。賽銭を入れ、鈴を鳴らしたら、数珠を手にかけて合掌・礼拝します。読経や念仏を唱える場合は、数珠を持ったまま行います。参拝を終えたら再び会釈して退出します。
お墓参りの場合は、墓石の前で合掌する際に数珠を使います。お線香を供える際は、右手でお線香を持ちますので、数珠は左手に持っておきます。合掌の際には両手にかけ、故人への思いを込めて祈りを捧げます。お墓参りでは略式数珠を持参する方が多いですが、もちろん本式数珠でも問題ありません。
普段の携帯方法
数珠は普段どのように保管し、持ち運べばよいのでしょうか。適切な携帯方法を知っておくことで、いざというときに慌てずに済みます。
数珠を保管する際は、専用の数珠袋(念珠袋)に入れておくのが理想的です。桐箱や和紙に包んで保管する方法もあります。直射日光や高温多湿を避け、丁寧に扱うことで長く使い続けることができます。数珠袋は葬儀用のバッグやフォーマルバッグにそのまま入れておくと便利です。
数珠の保管・携帯時の注意点
- 専用の数珠袋に入れて保管する
- 直射日光や湿気を避ける
- 他のものと一緒にしてこすれないようにする
- 突然の訃報に備えてすぐ持ち出せる場所に置く
突然の訃報に備えて、数珠は喪服と一緒にすぐ取り出せる場所に保管しておくことをおすすめします。次の章では、万が一数珠を忘れてしまった場合の対処法や、気をつけたいマナーについて解説します。
数珠の持ち方のマナーと忘れた時の対処法
「数珠を忘れてしまった」「借りてもいいのだろうか」など、数珠にまつわる疑問や不安を持つ方は少なくありません。ここでは、よくあるトラブルや疑問に対する適切な対処法と、知っておきたいマナーをご紹介します。
数珠を忘れた時の対処法
急な訃報を受けて慌てて出かけ、数珠を忘れてしまうことは珍しくありません。そのような場合でも、過度に心配する必要はありません。
数珠がなくても葬儀への参列は可能です。数珠は祈りの心を形にするための道具であり、数珠がないからといって故人を弔う気持ちが欠けているわけではありません。数珠なしでも丁寧に合掌し、心を込めて焼香を行えば、マナー違反にはなりません。
ただし、可能であれば数珠を用意することをおすすめします。葬儀会場の近くにコンビニエンスストアや仏具店がある場合は、略式数珠を購入できることがあります。葬儀会場によっては、受付で貸し出し用の数珠を用意していることもありますので、スタッフに相談してみるのも一つの方法です。
数珠を貸すことに関するマナー
「数珠を忘れた人に貸してもいいのか」という疑問もよく聞かれます。この点については、仏教の観点から基本的には貸し借りを避けるべきとされています。
数珠は持ち主の分身ともいわれ、その人の祈りや念が込められた大切な仏具です。他人に貸すことで、その念が混ざってしまうと考えられています。また、数珠は一人ひとりの宗派や好みに合わせて選ぶものですので、そもそも他人の数珠では作法が異なる場合もあります。
どうしても数珠が必要な場合は、貸し借りではなく新たに購入することをおすすめします。略式数珠であれば比較的安価で購入でき、宗派を問わず使用できます。今後も葬儀や法要に参列する機会はありますので、この機会に自分用の数珠を一つ持っておくとよいでしょう。
床や席に置くことに関する注意
葬儀や法要の最中、数珠をどこに置くかも気になるポイントです。基本的に数珠は常に手に持っているか、身につけておくのがマナーです。
畳や椅子の座面に直接置くことは避けてください。数珠は仏具であり、床や座面に置くことは失礼にあたるとされています。どうしても手から離したい場合は、数珠袋に入れてバッグの中にしまうか、ハンカチの上に置くようにしましょう。
また、テーブルの上に無造作に置いたり、ポケットに押し込んだりすることも避けましょう。房が傷んだり、玉が傷ついたりする原因にもなります。数珠は大切に扱うことで、長く使い続けることができます。
左利きの人のための数珠の持ち方
左利きの方から「数珠の持ち方は変えてもよいのか」というご質問をいただくことがあります。先述のとおり、数珠は利き手に関係なく左手で持つのが正式な作法です。
これは仏教的な意味合いから来ている作法ですので、左利きであっても変える必要はありません。合掌の際には両手を使いますし、焼香の際に香をつまむのは右手ですので、左手に数珠を持っておくと自然な流れで動作ができます。
実際の葬儀や法要では、左利きの方も右利きの方と同じように数珠を扱っています。特別な配慮は必要ありませんので、安心して基本の作法に従ってください。どうしても不安な場合は、事前に葬儀社のスタッフに相談することもできます。
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まとめ
この記事では、数珠の正しい持ち方について、基本的な作法から宗派別の違い、場面ごとの使い方、そしてよくあるトラブルへの対処法まで詳しく解説しました。数珠は左手で持つのが基本であり、合掌の際には宗派に応じた持ち方があることをお伝えしました。
葬儀や法要の場では、作法を完璧にこなすことよりも、故人を偲び、遺族に寄り添う気持ちが何より大切です。万が一数珠を忘れてしまっても、心を込めて合掌すれば十分です。この記事が、突然の葬儀への参列に対する不安を少しでも和らげるお役に立てれば幸いです。
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